マーケティング、営業を極めたい方に知ってほしいフレーミング理論。

単位フレーミングとは

日本とアメリカでは昔から野球がスポーツとして盛んで、

アメリカの野球で取り入れられた理論やデータが日本でも活用されることが多い傾向にあります。
キャッチャーの構えやキャッチングをピッチャーの能力アップに繋げるフレーミングが

近年は話題になっていますが、心理学・経済学ではフレーミングを研究した

フレーミング理論が古くから実証されています。


秒あたりのコマ数を単位フレーミング(フレーミングレート)として数値で表していたり、

フレーミングという言葉は様々なシーンで使われています。

 

 

同じ内容でも、表現の仕方で人に与える影響は大きく変わる。

 

 

ビジネスでは、心理学・行動経済学の観点からフレーミング理論を活用しています。
フレーミング理論はフレーミング効果という呼び方をすることもありますが、

同じものや事象であっても、表現方法によって人の見え方や評価が変わってしまうことを呼んでいます。
心理学でいう認知バイアスの中の一つで、相手に対する印象や捉え方を半化させることで、

人の意思決定に影響を及ぼす心理現象として、行動経済学の分野でも様々な検証・実験が行われています。
フレーミング効果の語源は、英語の枠や枠組みを表すフレームから、と言われています。

絵画を飾るフレームや写真を撮影するときのピント合わせに使用するフレームをイメージすると、

フレーミング効果がどのようなものか分かってきます。
写真を撮影するときに、例えば屋外の風景撮影の場合、建物にポイントを絞るのか、

樹木に絞るのか、全体を撮影するのかポイントを絞る必要があります。
強調する場所によって写真の見え方は大きく変わってくることから、

物事を表すときに強調する場所によって相手の受け取るイメージが変わることを、

フレーミング効果と呼ぶようになりました。

 

 

https://glossary.mizuho-sc.com/faq/show/1149?site_domain=default#:~:text=%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C%EF%BC%88Framing%20Effect%EF%BC%89%E3%81%A8,%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82

フレーミング効果/みずほ証券×一橋大学 ファイナンス用語

 

 

単位フレーミングの著者、有名人について

フレーミングレート(単位フレーミング)、フレーミング理論は、

心理学・行動経済学における認知バイアスの一つとして、多くの学者が研究を重ねてきました。
フレーミング理論を含む認知バイアスの研究は、ダニエル・カーネマンと

エイモス・トベルスキーという二人の著名な心理学者・行動経済学者によって提唱されました。
ダニエル・カーネマンは、経済学に認知科学を融合したプロスペクト理論で知られる

行動経済学の第一人者でもあり、2002年にはノーベル経済学賞を受賞しています。

 

 

今でも多くのビジネスマンに影響を与えている。

 

 

カーネマンはイスラエルのテルアビブで生まれたユダヤ人で、幼少期をパリで過ごした後に、

イスラエルに戻って心理学を学び、心理学者への道を歩むことになります。
エイモス・トベルスキーもイスラエル出身で、カーネマンよりも3歳年下になり、

同じようにヘブライ大学で経済学を学び、さらに進化した行動経済学の道を歩んでいきます。
同じイスラエル出身で心理学・行動経済学の研究を重ねてきた二人は、

ともに研究・実験を行い、1979年にプロスペクト理論を提唱して世界的に注目される存在になりました。
その後もヒューリスティクスとバイアスに関する研究を共に発表するなど、

研究を重ねるうえでの重要なパートナーとして共に活動しました。

しかし、エイモス・トベルスキーは残念ながら病に倒れ、1996年にこの世を去っています。
カーネマン氏はノーベル経済学賞受賞の際にトベルスキー氏が生きていたら

彼がノーベル賞を取るべきだったと、後に述べています。
トベルスキー亡き後もカーネマン氏は行動経済学の研究を重ね、

1999年にはピークエンドの法則を発表しています。
90歳に近い現在も、精力的な活動を続けています。

 

 

https://blastmail.jp/blog/marketing/framingeffect

フレーミング効果とは?「見せ方」ひとつで顧客に与える印象を変える方法/blastmail

 

 

有名な事例

ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって提唱されたフレーミング理論は、

現在のビジネスに幅広く活用されています。
マーケティングにおいては欠かすことのできない理論でもあり、

日本の企業でも多くの経営者が取り入れています。
ビジネスにおいてフレーミング効果を活用するには、文言や表現方法が重要なポイントになります。
数字の表し方やメリットの示し方などをちょっと工夫するだけでも、

顧客の受けるイメージは大きく変化します。

 

 

結果を出す提案を意識しよう。

 

 

例えば掃除機の新商品の宣伝文句として、「この掃除機を使うと家事効率が80%アップ!」という文章が一つ目、「この掃除機を使うと家事効率の20%はそのまま」という文章が二つ目とします。
同じことを表現していますが、二つ目の方は効果があることが全くイメージできないため、

消費者に良いイメージを与えることができません。
一方の一つ目は、メリットの方を強調する文章になっているので、

実際の効果以上のメリットが感じられるように見えています。

日常生活の場面でも、フレーミング効果(理論)は活用が可能です。
例えば、会社に出勤するとき、時間がギリギリで遅刻しそうな時にかける言葉として、

「急げば間に合うかも」と言われるのと、「急がないと遅刻するよ」と言われるのではどうでしょうか。
恐らく多くの人が、「急がないと遅刻するよ」の方がリスクの大きさを感じて、

急ぐ意識が強くなると感じることでしょう。
このように印象を強くさせる話し方や表現方法の上手な使い方が、フレーミング効果の活用には欠かせないのです。