3C分析、5C分析で自社ブランドの強みや特徴を明確にし、差別化で売り込もう!
5C分析とは
企業やブランドが、事業の拡大、新商品・サービスの提供を考えるときに、
市場を分析することは欠かせません。
マーケティング戦略の中で5C分析という言葉は近年よく使われていますが、
3C分析と5C分析を理解して活用していく必要があります。
3C分析はマーケティング戦略を行う上で理解しておく、
基礎的な要素の分析を行うフレームワークです。
3Cは、Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の
3つの要素を表す言葉を略したものです。
自社の市場における環境を理解し、
現状の環境に即した戦略を立てることが重要なポイントになります。
自社という内部環境と、顧客・競合という外部環境の両方の面から分析をする手法が、
3C分析になります。
近年は3Cに2つのCを加えて、より詳細に分析を行う5Cが主流になっています。
顧客をConsumerという違うCとし、
Customerを中間顧客に変更、環境社会(Community)を加えた分析が5Cということになります。
5C分析を行うと、商品・サービスの重要な成功要因(KFS)を見出すことが可能になります。
これにより成功要因がはっきりと理解できるため、最適なマーケティング戦略も可能になってきます。
商品・サービスを売るための手法は、業種・分野を問わずたくさん存在していますが、
それぞれの商品・サービスに適した手法を選ばなければ、成功には繋がりません。
売れる仕組みを構築することが、マーケティングの重要な戦略の一つとなります。
不確実な手法への無駄な投資を避け、最適な手法を選ぶことが成功に繋がる秘訣です。
説明用の例や事例
企業・ブランドが商品・サービスの収益向上を図る際に5C分析をすることが、
現代ビジネスでは主流となっています。
5C分析を活用し、ヒット商品を生み出した事例はこれまでにも数多く存在しています。
大手飲料メーカーのサントリーは、これまでに数多くのヒット商品を生み出しています。
コーヒー飲料のBOSSシリーズなどは特に有名ですが、スポーツ飲料・イオン水の『DAKARA』は
後発商品でありながら、市場3位のシェアを獲得するに至っています。
スポーツ飲料の市場には、コカ・コーラの『アクエリアス』、
大塚製薬の『ポカリスエット』という2大巨頭が存在し、市場シェアを2分する勢いでした。
そこでスポーツ飲料市場への参入を検討していたサントリーは、
スポーツ飲料市場の5C分析を行いました。
ポカリスエットもアクエリアスもテレビコマーシャルや広告にスポーツドリンクという、
謳い文句をつけて販売していました。
アクエリアスのコマーシャルにスポーツ選手が多く採用されていることでも、
そのことがよくわかると思います。
しかし、実際に購入している顧客へのアンケート調査ではスポーツ時の飲用としてではなく、
違う目的で購入している人が多いということが分かりました。
スポーツ以外の目的で最も多かったのが、
健康目的で身体が健康になると思い購入している人が実際には多いということです。
そこでサントリーは、グループ会社のサントリー健康科学研究所の健康に関する研究・開発の
ノウハウを活かした健康飲料の開発をして生まれたのが、健康飲料『DAKARA』でした。
DAKARAを販売する際に、ポカリスエット・アクエリアスの2大巨頭と一線を画するため、
スポーツ飲料としてではなく健康飲料としての面をアピールし、
既存の3位以下の商品を大きく上回るシェアの獲得に成功しました。
これは事前に顧客の志向を分析し、
他社製品との差別化を図ったことが成功に繋がった代表的な事例と言えるでしょう。
【3分で理解】5C分析とは?分析方法や事例をまとめて解説/キャククル
マーケティングとして活用できる点
新商品やサービスを企業やブランドが展開する際に、
商品・サービスを一般ユーザーに如何にアピールするかが、ヒットの重要なポイントになります。
商品・サービスのアピールには5C分析の手法が適していますが、
マーケティングに5C分析を活用し、ヒットに繋がったブランド・商品は様々な分野に存在します。
ファストフードの代表的な食品として、ハンバーガーがあります。
ハンバーガーと言えば、アメリカからやってきたマクドナルドが業界No.1として
長く君臨していますが、マクドナルドの売りは手軽さと安さです。
このマクドナルドとは違う路線で独自の商品を提供し、
人気のハンバーガーチェーンとなったのがモスバーガーです。
モスバーガーはマクドナルドとは違い、日本で誕生したハンバーガーチェーンです。
モスバーガーを5Cで分析すると、成功した要因が見えてきます。
「Company(自社) 安さよりもおいしさを追求し、高品質・高価格な商品がメインになっている」
「オーダーを受けてから調理するスタイルで、
早さ・安さを売りにするマクドナルドとの差別化を図っている」
「Consumer(消費者)モスバーガーの消費者は幅広い年代層に分かれており、
低価格や早さよりも多少高くても安心・安全でより美味しいものを食べたい」
以上の人が多いことが分かっています。
Competitor(競合他社) モスバーガーはマクドナルドを特に競合相手として比較し、
差別化を図っています。
ロッテリアも競合ですが、ロッテリアの戦略はマクドナルドとほぼ同じで、
モスバーガーの独自性の高さは明確になっています。