「〇〇と言えば」で、すぐ思い浮かべてもらえるブランディング・商品戦略をしていこう。

第一想起とは

「洗濯用の洗剤と言えば」、「ビールと言えば」など「商品をイメージするとき」や、

「日本の自動車メーカーと言えば」、「家電メーカーと言えば」などのように

企業をイメージするときに、最初に浮かぶものは人によってそれぞれ異なるでしょう。
一番最初に思い浮かぶ人が多ければ多いほど、

その企業や商品、ブランドの知名度・認知度が高いということが分かります。

このようにある特定のジャンルや商品などについて聞かれて、

一番最初に頭に浮かんだ物やイメージを第一想起と呼びます。

一番目に思い浮かべてもらえば、商品を購入する時やサービスの提供を受けたい時に、

選ばれる可能性が高くなります。

「〇〇と言えば」で、思い浮かべてもらえるようになりたい。


メーカー・ブランドは、第一想起してもらえるようなマーケティング戦略に取り組んでいます。
ブランディング戦略、施策を行った際の指標としては、

知名度・認知度・関心度・利用度などがあります。
目的に応じてこれらの数値を分析したものを指標として、マーケティング活動を行っています。
ブランディング戦略で最も重要となるのが、認知度になります。
認知度を調査する場合には、純粋想起と助成想起の二つを別の指標として分析をする必要があります。

ヒントも何もなく、予備知識が全くない状況である商品のカテゴリーを問われて

すぐに思い浮かぶ商品名やブランド名を答えたものが、純粋想起になります。
そして純粋想起の中で真っ先にイメージされたブランドや商品名が第一想起で、

トップオブマインドという呼び方が現在はスタンダードになっています。
第一想起されることが多くなればなるほど、購入してもらえる可能性もアップすることになります。
認知度調査においては、ヒントやきっかえを与えて問う、

助成想起の数値ではなく、純粋想起の結果を重視して取り組むことが不可欠です。

 

 

https://note.com/ikedanoriyuki/n/n36cf5cb14fc3

これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない/note

説明用の例や事例

何かを買いたい、使ってみたいと思ったときに頭にパッと浮かんでくる商品・ブランド・サービスなどを純粋想起と呼び、その中で真っ先にイメージされたものを第一想起と言います。
世界的なヘルスケア企業として知られるP&Gは、

この純粋想起の数値を特に重視し、商品の開発・改善に活かしています。
近年はメーカーやブランド毎に独自性の高い商品・サービスが少なくなり、

様々な業界・業種でコモディ化が進んでいます。

この傾向が強くなったことで差別化を図るポイントが価格しかなく、

あらゆるジャンルで苛烈な価格競争が起きる結果となっています。
そこでP&Gは物理的な商品の独自性よりも、

消費者が購入を考えた時に真っ先に思い浮かべてもらえるような宣伝活動を重視しています。

 

 

真っ先に思い浮かべてもらえるような戦略を立てよう。

 

 
例えば、「肌に優しいボディソープと言えば」、

「髪に優しいシャンプーと言えば」というような質問に対して

同社のブランド・商品を思い浮かべてもらうようになれば、

リピーターも増えて安定した売り上げに繋がることになります。

では、第一想起されやすい商品やブランドとして認知されるためには何が必要なのでしょうか。
知名度と認知度という言葉がありますが、

この二つは似て非なるもので、認知度の向上が第一想起率をアップさせるために欠かせません。
知名度は商品やサービス、ブランドの名前を知っているかのポイントで、

その内容を知っているかは関係ありません。

一方の認知度は、名前を知っていて、その内容についてもある程度理解しているかを表す指標です。
名前は知っているけどよくわからない商品は購入時の選択肢から外れやすく、

名前も内容も知っている商品の中から選択することがほとんどです。
少なくとも純粋想起で3番目以内にイメージされていないと、購入確率も大きく下がります。
商品・サービスの内容を、消費者に知ってもらうような宣伝活動が

第一想起の向上の大きなポイントになってするのです。

 

 

https://makitani.net/shimauma/top-of-mind

トップ・オブ・マインド(第一想起)/シマウマ用語集

 

 

マーケティングとして活用できる点

商品を購入したりサービスの提供を求める場合には、

早い段階で頭に浮かんできたものを選ぶことが多い傾向にあります。
「○○と言えば」と聞かれて一番最初に浮かんできた事柄を第一想起と呼び、

企業やブランドの多くが第一想起として選ばれるようなマーケティング活動を行っています。
ランチを例にして、第一想起がどんなものなのかを紹介します。

会社の近くでランチに出掛けることになり、

今日は丼にしようと思ったときに浮かんだお店が3軒あったとします。

 

 

時間がないときの選択で特に選ばれるだろう。

 

 
時間がたっぷりあれば、どこにしようかとじっくりと考えることもできますが、

昼休みの時間が限られていてすぐに結論を出さなければなりません。
こんな時、ほとんどの人が一番最初に浮かんだお店を選ぶのではないでしょうか。
ランチに限らず迅速な選択が求められる場面では、

一番最初に思い浮かんだ物やことを選ぶことが多くなります。

これは人の持つリスクをできるだけ避けたい、という考え方が大きく関係しています。
最初に思い浮かんでいないものを選ぶということは、

経験・知識共に低く、もしかしたら失敗するかもしれないという感情が湧いてきます。
一方で最初に思い浮かんだものなどは、

他に比べて自らの経験・知識が高くリスクが最も少ない選択肢になります。
このような人の心理を、マーケティング活動を行う際に考えて施策することが、

第一想起率を高めることに繋がります。

 

 

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00666/00004/

一番売れているのは、 最初に思い出される「第一想起」ブランド/日経TREND