定番戦略だけではうまくいかない事も多いマーケティング。人の感情にも敏感になろう。

ReasontoBelieveとは

どんな仕事にもその業界で使われる業界用語と呼ばれる言葉はたくさんありますが、

ビジネスにおけるマーケティング用語の多さは他の業界以上です。
ReasontoBelieve(RTB)も、マーケティングの専門用語として知られている言葉です。

ReasontoBelieveとは、広告や商品を信じる理由という意味になります。
少し具体的な言い方をすれば、単に商品の良さだけを広告やCMで伝えるのではなく、

商品・広告を信じるに値する理由を付け加えることを意味します。

 

 

マーケティングは奥が深い。

 

 

商品の製造する場所、製造過程、商品の歴史などのほか、作り手の思いを伝えることや

科学的根拠を示すことで、ユーザーに興味を持たせる取り組みがRTBの根本です。
世界のビジネス市場の中心、アメリカ ニューヨークで2010年頃から導入されるようになり、

日本でも2011年から導入されるようになりました。
RTBが登場した背景には、広告費の高騰が問題となったことや、

広告主と広告を掲載する媒体との間での利害のバランスが崩れたことなどがあります。

双方の利害を一致させ、バランスを取ることを目的として開発・実行されました。
企業のブランディング戦略にRTBは欠かせないもので、

企業のブランド担当の方は、その特性や思いを伝えるツールとして活用しています。
一般消費財市場における世界最大のメーカーとして日本でも多くの人が利用しているP&Gや、

エンターテイメント最大手のウォルトディズニー、

世界有数の飲料水メーカーのコカ・コーラなどの

世界的な大企業もRTBを活用したマーケティング活動を行っています。

 

 

 

 

説明用の例や事例

企業やブランドのマーケティング活動において、

ReasontoBelieveはとても重要な概念・行動と考えられています。
海外ではマーケティング戦略の主流となっていますが、日本での知名度はそれほど高くありません。
トレンドに敏感な企業やトップブランドではReasontoBelieve(RTB)を有効に活用し、

商品開発やPR活動に取り入れています。
しかし、マーケティング活動を成功に導くためには、

顧客を起点としたマーケティングが求められます。
多くのマーケティング担当者は、市場や競合他社を基準・ターゲットとして戦略を進めていますが、

顧客の行動や心理などを把握しておかなければ、誤った方向に進む可能性があります。

 

 

いろんな角度から分析し、マーケティング戦略を改善させていこう。

 

 

そもそもマーケティングとは、顧客が何を考えて購入しているのか、

何を求めているのかを知るために行われてきたもののはずですが、

近年は市場が拡大したこともあり、市場のトレンドや流れを重視した活動が多くなり、

結果的に顧客が求めるものとは違った商品・サービスが主流になっている業界も存在します。
顧客が求めるものを提供するためには、独自性や利便性を高く維持することが重要です。
独自性・利便性をマーケティングではアイデアと考えていますが、

商品・サービスそのものをプロダクトアイデア、商品・サービスを認知してもらう取り組みを

コミュニケーションアイデアと、2つに分類することができます。

マーケティングにおいては、プロダクトアイデアの方が重要になります。
どんなにコミュニケーションアイデアが素晴らしいものでも、

商品・サービス(プロダクト)が魅力的でなければ、

定番の商品・サービスとして顧客から受け入れられることはありません。
化粧品やヘルスケア商品などで、この商品独自の○○という成分があるから、

効果抜群などという宣伝文句がありますが、この内容に確固たる自信があれば、

これが独自性・利便性のアピールとなり、信用に値する(RTB)へと繋がっていきます。
こうしてプロダクトアイデアが確立されると、独自の広告戦略(コミュニケーションアイデア)が、

より効果的になり相乗効果を生み出すことになります。

 

 

https://markezine.jp/article/detail/30733

マーケティングで有効なアイデアはたった1人の顧客分析から生み出せる 考え方の基本を解説/MarkeZine

 

 

マーケティングとして活用できる点

企業・ブランドのマーケティング戦略では、

人が経済活動を行う際の法則や理論を検証し、施策することが求められます。
人は時に論理的ではない行動をすることがあり、

杓子定規な考え方では、商品やサービスをヒットに繋げることは困難です。
私たちが商品を購入する際には、その商品を選ぶ理由が必ず何か存在しています。
ブランドや商品を信用して購入するわけですが、

その信じるに足る理由をマーケティング用語でRTBと呼んでいます。

 

 

定番の戦略だけでなく、応用も利かせる必要がある。

 

 

マーケティングメッセージの根拠という考え方も浸透しています。
『RingAgain』という関節のリウマチについての認知度を高めるためのプロジェクトがありますが、

この取り組みを例として、マーケティングへと活用できる点を紹介します。
関節が炎症を起こし、悪化すると関節が変形し、日常生活に大きな支障を生じる恐れのある

関節リウマチは、約70万人の日本人が発症している症状です。
初期症状を理解しておくと悪化する前に治療が可能ですが、

病気としての認知度が低くストレートに伝えても、治療をしようとする人は少ない傾向にあります。

そこで結婚指輪を着けている人をターゲットに指輪の付け外しに違和感を感じる人を調査したところ、

関節リウマチの初期症状の人が複数発見されました。
指輪を着ける習慣を身につけておけば、

関節リウマチの早期発見に繋がることがこの結果から分かります。
この考え方がRTBそのもので、商品やサービスの利用によって

メリットが得られることをアピールできれば、商品・サービスの認知度向上に繋がることが分かります。

https://insight.rakuten.co.jp/knowledge/column/vol4.html

調査で使う「新製品のコンセプト」のつくり方/Rakuten Insight