王族や貴族、上流階級に愛されてきたハイブランドの歴史やマーケティング戦略も面白い。

ハイブランド(HighGround)とは

日本人はブランド好きとよく言われていますが、

人気ブランドと呼ばれるものは国内外問わず数多く存在します。
その中で、ハイブランドと呼ばれる高級ブランドは、

持つだけでステイタスを感じるようなアイテムが多いことで知られていますが、

ハイブランドの定義とはどのようなものでしょうか。

ハイブランドと呼ばれる多くのブランドは、

かつて欧州の上流階級の人々や王族・貴族から愛用されていたもので、

歴史の長さはもちろんクオリティの高さとデザイン性の高さを兼ね備えていました。
現在も高級なブランドとして日本でも人気の高いハイブランドは

定番のアイテムが多いことでも知られていますが、定番モデルを出し続けると同時に、

トレンドの最先端を取り入れた革新的なデザインのアイテムも市場に送り出しています。

 

 

アイテムはもちろん、店構えも貫禄がある。

 

 

定番商品やブランドの重厚性を革新的な商品はトレンドとして多くの消費者に注目され、

憧れのブランド品として認められることになっています。
近年に大流行したブランドは、販売数の実績ではハイブランドを上回るような人気商品も

もちろん誇っていますが、単に売り上げが高いだけではハイブランドとは呼ばれません。
ハイブランドには新興のブランドにはない長い歴史があり、

一般の消費者に支持されるだけではなく、王族・貴族から愛用されることが求められます。

エルメスは、ブランド誕生から200年を超える歴史を持っていますが、

当初はファッションブランドではなく、機能性とデザイン性を冠備えた高級な馬具を発売し、

ヨーロッパの貴族や上流階級に高く評価されました。
その後、馬車から自動車へと移動手段が変わっていくタイミングで

ファッションブランドへとチェンジし、トップブランドとしての地位を確かなものにします。
馬具のブランドからファッションブランドへとチェンジしたハイブランドは、

エルメスの他にイタリアのグッチがあります。
グッチの馬具も当時の貴族から人気となり、同じような道を辿り、

ファッションブランドとして確立されていきました。

 

 

https://stylehaus.jp/articles/19765/

【2022年最新】人気「ハイブランドバッグ」ランキングTOP10!/STYLE HAUS

 

 

説明用の例や事例

一般から幅広い支持があり、高額な商品・アイテムが多いブランドは日本にも存在しますが、

ハイブランドと呼ばれるブランドは、一般的なトップブランドとは一線を画しています。
100年以上の長きに渡って、上流階級、王族・貴族から愛されるハイブランドは、

その価値を高めるためにレベルの高いブランディングを行っています。
ブランディングとは、顧客から高い共感性と信頼性を抱いてもらうための戦略を指しています。
ハイブランドのブランディング戦略は、企業・メーカーのブランディング戦略にも

十分活かせる例となり、多くの企業・メーカーが改善に使用しています。

 

 

ハイブランドのマーケティングは、戦略にも特に力が入っているだろう。

 

 

ハイブランドでは、創業当時のアイテムに使用されていたデザインやイメージ、

ロゴ等を時代が変わっても使い続ける不変性があります。
これはブランドを愛好するヘビーユーザーにとっては初期のイメージそのものが

ブランドとしての高い価値になっているため、

定番商品は大きく変化させずに継続して販売しています。
マーケティング、ビジネスでブランドロイヤリティという言葉がありますが、

これはブランドに対する忠誠心や愛着という意味になり、

ブランドロイヤリティの高い顧客が多ければ多いほどブランドとしての価値が高まります。

ハイブランドが、定番商品のデザイン・ロゴを忠実に守っているのには、

ブランドロイヤリティの高い顧客が永続的に愛用してもらうことを求めていることに他なりません。
長く愛される定番商品が多くなることは、ブランドの知覚品質を高める効果もあります。
知覚品質とは、安全性の確保・担保のことを指しています。
顧客が商品を購入する際に、ブランドのロゴやデザインを一目見ただけでそのブランドの商品だと

認識してもらえるものと、一目でブランドが分からないブランドとでは

優位性に大きな違いが表れます。
ハイブランドは、特徴的なデザイン、ブランドロゴを有しているものが多く、

それがハイブランドとしての価値をさらに高める大きなポイントになっています。

 

 

https://drm.ricoh.jp/lab/glossary/g00034.html

ブランドロイヤルティとは?測定方法、高める方法まで徹底解説!/リコーのマーケティング支援

 

 

マーケティングとして活用できる点

シャネルやルイヴィトン、グッチ、エルメスなど、

ブランド名を聞いただけでも高級なアイテムが想像できるのがハイブランドの特徴です。
ハイブランドの評価が高いのは単に歴史が長い、クオリティが高いということだけではありません。
ハイブランドの多くは、そのブランド力を活かしたマーケティング戦略を

時代に合わせて行ってきた歴史があります。
ルイヴィトン、シャネルは社交界や王族の間で長く愛されていますが、

そこにはブランドの創成期におけるマーケティング戦略が大きく関係しています。

ルイヴィトンやシャネルが誕生した時代は、今とは違い王族や貴族の存在がまだ大きく

ファッション業界においても、その存在を避けて通ることはできません。

  

  

ハイブランドは歴史は面白い。

 

 
当時の社交界・ファッション業界の人脈を活かし、

王族・貴族、上流階級の人々に自社ブランドの新商品を着用してもらい、

注目を集めることでブランドに高い宣伝効果を得ることに成功しています。
現在のインフルエンサーに使用・着用してもらうことでブランドの価値を高める方法と

発想としては同じで、マーケティングの基本的な考え方は大きく変わっていないことが分かります。

身近に存在する社交界の人々を起用して高い宣伝効果を得ていたハイブランドですが、

時代の変遷とともに、その手法は少しずつ変化しています。
インターネットが普及し、実店舗での購入はもちろん、

オンラインショッピングで購入する消費者が増えてきた現代社会では、

インスタグラムやツイッターなどのソーシャルメディア活用したマーケティング戦略が必要不可欠になっています。
ハイブランドもブランドロイヤリティを高く維持するためには、

デジタルマーケティングの戦略が重要です。
高級自動車メーカーのアストンマーチンやスイスの高級時計ブランドのドゥ・グリソゴノは、

インフルエンサーマーケティングを早くから導入して成功を収めています。

 

 

https://lmnd.jp/blog/influencer-marketing-for-high-fashion-brand