仕手筋って実際どうなの、今あらためてマーケットに潜伏していると言われている

 

仕手筋とはどんなことをするのか?

人為的に作った相場で短期間に大きな利益を得ようと、公開市場で投機的売買をする人、団体等のことです。

巨額の投資資金を利用し、銘柄の価格や売買高を意図的に操作し、利益を出そうとします。
名前の由来は能のシテ方(主役)から来ており、市場関係者にその存在が知られることで認知されます。
かつて地方や中小の証券を取次にしていて、ほとんど注文のない証券会社が突然大量の注文を特定銘柄に集中させていました。
そこで「主役(シテ)登場」と表現されたことから、仕手筋という名称が使われました。
近年では、ネットでの取引が中心になっていることから、かつての仕手筋は認識されにくくなっています。
仕手筋が利益を得るために利用する株を仕手株といいます。
仕手株は主に株価が安く、空売りが可能で発行株数が少なく、浮動株比率が低い銘柄が使われることが多いです。

 

仕手筋が行う手口は今も昔も変わらない

仕手筋同士が売り手と買い手に分かれて、投機的な売買で大きな利益を得ようとする相場の状況を仕手戦といいます。
近年は、証券取引等監視委員会のもとで株の取引が行われていることから、大規模な仕手戦は発生しにくくなっています。
TOBに関わる買い付け価格の引き上げによる駆け引きも仕手戦といい、これは合法的な取引です。
仕手戦では非合法な方法で行わることが多かったので、市場の公正性と投資家の利益を損なうものは監視委員会の取り締まりの対象になります。
仕手筋は常にターゲットとなる銘柄を選別し、長期的に株価が低迷している銘柄に目を付けます。
安価な低位株は少額資金で買い集めることができ、PBR指標が低迷しているなど株価急騰にもっともらしい理由が後付けできます。
買い集めるときは仕込みという作業で、一気に買い集めずにある程度期間をかけて買い集めます。

 

株を買い集めたらどうするのか?

ある程度株が集まれば、株価のつり上げにかかります。
今まで静かな買い方をしていたのとは違い、一気に何十倍もの買いを行います。
株価の上値が軽ければ、一気に株価が急騰します。
その時にマスコミやネット掲示板に情報を流して、相乗りの買い(提灯)を誘い、買いが買いを誘うようにします。
株価が高騰したら、ふるい落としという作業を行い、何回か株をまとめて売って瞬間的に株価を下げるようにします。
十分に利益が出たら売り逃げを行い、その後は一般的に株価は急落し、出来高の少ない状態になります。