そのついで買い、テンション・リダクション効果にまんまとハマっていませんか?

テンション・リダクション効果とは

日常生活やビジネスの中では、様々なトラブルやストレスを感じる状況は頻繁に起こります。
ストレスを強く感じた状況では判断力が鈍ったり、

通常の心理状態では起こらないようなミスを起こしたりすることも珍しくありません。

しかし、このような緊張状態から解放されたときにも、普段とは違う行動を人はすることがあります。
ストレスから解放され、気が緩んだ状況をテンション・リダクションと呼びます。

気が緩み、注意力が散漫になったときに起こる状況を

テンション・リダクション効果と心理学では呼んでいます。
テンションは日本語で緊張を意味する言葉で、リダクションは減少あるいは消滅を意味する言葉です。
つまりテンション・リダクションの意味は、

緊張が減少・緩和されて気持ち的に油断している、気が緩んでいる状態を表しています。

 

 

プレッシャーを感じている時とそうでないときで行動が変わる

 

 

油断していたり気が緩んでいる時の人は、

多くの場合で注意力が散漫であったり、正常な判断ができなくなっています。
大きな仕事で極度なプレッシャーがかかった状態から、その仕事が終わり

一気に解放されたら気の緩みで散財してしまったという経験を持つ方もいるでしょう。
テンション・リダクション効果は近年マーケティングに幅広く活用されており、

その使い方がビジネスの成功の秘訣と言えるでしょう。

 

 

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テンション・リダクション効果/ferret

 

 

テンション・リダクション効果の著者、有名人について

心理的な緊張から解放されたら、多くの人は張りつめていた心に隙や油断というものが生じ、

普段できていたことができなかったり、正しい判断ができなくなることが多くなります。
テンション・リダクションと同じような状態・意味を表す言葉に、

バーンアウト症候群というものがあります。
バーンアウトは燃え尽きた状態を表す言葉で、

燃え尽き症候群と言えば聞いたことのある人も多いでしょう。
バーンアウト症候群に関しては、1970年代にアメリカの著名な心理学者である

ハーバート・フロイデンバーガーによって提唱されました。

 

 

熱くなりすぎると反動も大きい

 

 

ひとつのことに集中し、あまりに熱心に行っていたため、その事柄をする必要が無くなったり、

仕事で担当から外れた瞬間気持ちが切れてしまい、やる気を一気に失ってしまうことが

バーンアウト症候群です。
テンション・リダクションも、集中力が必要な状態から解放されたことで、

精神的な緩みが起きて起こる現象で、バーンアウト症候群ほど

人の精神に大きなダメージを与えているわけではありません。
ただテンション・リダクションの状態が何度も起こると、

バーンアウト症候群を引き起こす可能性が高くなります。
バーンアウト症候群もテンション・リダクションも実際に起こった事例だけを見ると、

とてもネガティブなことが起きているイメージがありますが、

マーケティングへの活用では大きな効果が得られる事例も存在します。

例えばよく利用しているコンビニやスーパーには、

レジのすぐそばにガムやグミ、キャンディなどの軽く食べられる物が置かれています。
レジに並んで待っている間に、このような場所に置いてあるお菓子をつい買ってしまう、

という人もたくさんいます。
手軽で安価なものは、買うものが決まってレジで待っている

気の緩んだ状態の時に購入する傾向がある、というデータを活用した手法です。

 

 

https://drm.ricoh.jp/lab/psychology/p00001.html

テンション・リダクション効果とは?/リコーのマーケティング支援

 

 

有名な事例

強いストレスやプレッシャーの掛かった状態から解放されると人は気が緩み、

緊張感を失い警戒心も弱くなります。
こんな心理的な状況をテンション・リダクション効果と言い、

こんな人の状況を活用したマーケティングの取組が数多くあります。
テンション・リダクション効果が起きているときは、おまけで買い物をすることが多くなりますが、

このついで買いに誘導するマーケティング術があります。
例えば、マイホームを購入する時や新車で車を購入するなど、

大きな買い物をするときに即決する人は稀で、多くの人は長い時間をかけて種類を比較したり、

お店を回ったりして散々悩んだ後に購入します。

凄く悩んで苦労して大きな買い物をした直後は、テンション・リダクションが働き、緊張から解放されています。

  

 

家は人生で最も大きな買い物かもしれない。

  

  
マイホームの購入を決めた直後に、

例えば冷蔵庫やテレビなどの日用家電を勧められたとしたらどうでしょうか。
普段なら、ちょっと考えてから購入を判断しますが、テンション・リダクション状態にある人は、

後日また悩むのであれば、ついでに買っておこうという考えが働き、

購入する確率が大きくアップします。
さらに家の購入金額に比べると、テレビ・冷蔵庫の購入額は安く感じてしまうことが、

この効果に拍車をかけていることにもなります。

近年利用する人が多くなっているオンラインショップ、

ECサイトにおいても、テンション・リダクション効果が活用されています。
例えば多くのECサイトでは、購入を決めるとサイト内のカートに入れますが、

このカート画面には購入者がチェックした商品及び関連商品、おすすめ商品が画面内に表示されます。
すると表示された商品にも興味を示し、買う予定のなかったものを追加で購入する、

ついで買いが発生します。
これもテンション・リダクション効果をうまく活用した手法の一つです。

 

 

https://news.mynavi.jp/article/20210322-1748453/

テンション・リダクション効果とは? マーケティングで活用する方法/マイナビニュース