まさにアメリカンドリーム!小さなガレージからスタートし、世界最大手ECサイトとなったAmazon

初期のAmazonについて

パソコンやスマホの利用者が増大し、インターネットが普及している現代の世の中では、ネット通販は欠かせない便利なものになりました。
国内のネット通販サイトと言えば楽天市場・ヤフーショッピングなどが有名ですが、世界中で利用者が多くなっているAmazonも、国内での利用者が年々増加しています。
現在のAmazonは従業員数約61万人、売上高は約1800億ドル、総資産は約1300億ドルで、世界15ヶ国に拠点を持つ巨大サイトになっています。

世界最大手のECサイトにまでなったAmazonは、1994年にジェフ・ベゾス氏によって起ち上げられました。

創業の理由をベゾス氏は、インターネットの普及によりネットビジネスがバブル化した当時の流れに乗り遅れることに後悔をしないためであった、と伝えています。
初期のAmazonは、ワシントン州シアトルの家屋にある小さなガレージからスタートをしています。
起業資金が少ないことからガレージでスタートしたと考えられますが、後にベゾス氏は成功したときにアメリカンドリームを体現したこともイメージした、と述べています。
書籍のオンラインサービスから始まり、世界有数のECサイトにまでなった現在の姿は、まさにアメリカンドリームと呼んで差し支えないものでしょう。

当初のユーザーと最初のコアバリュー

Amazonがウェブサイトを立ち上げた当初は、今のように多様性に富んだものではなく、シンプルで決して目を惹くようなものではありませんでした。
Amazonを創業したときのコアバリューは、地球上で最もお客様を大切にする企業・顧客は常に正しいというもので、現在もその姿勢は変わっていないと言われています。
ジェフベゾス氏自身が自らの資産を増やし利益を得ることを目的とせず、世界最大のセレクションでありたいという企業コンセプトの下、資産を投入してAmazonの成長にすべてを捧げてきたと考えられます。

その証拠に、1997年に株式上場を果たした時でさえ、ベゾス氏の報酬は年収6万ドルで、従業員約150名の中堅企業の経営者としては決して高くはない収入になっていました。
株式上場を果たしたことで資金難は解消され、Amazonは企業買収や新しい戦略を次々と成功させ拡大の一途を辿るようになっていきました。
最初のコアバリュー、信念を貫き事業展開を続けていった結果が、今のAmazonを生み出したといっても過言のではないでしょうか。
海外のオンライン書店や音楽・動画メディアを取り扱う企業を買収し、傘下に収めることで業績を大幅にアップさせていきました。
すべてはAmazonの成長のためという考え方が、この成功へと導いたと考えて間違いないでしょう。

レビュー評価があることで買い物の参考になる。

ピボットする境界線、転換点

企業として大きな成功を収めたAmazonにも、会社として成長するためのピボットは数多くありました。
境界線・転換点となったピボットですが、まずはNASDAQに上場を果たしたことが大きな転換点になったことでしょう。
企業理念・ビジネス戦略には優れていたベゾス氏ですが、会社の運営資金は決して多くはなく、常に資金繰りには苦労をして自転車操業の状態が続いていました。

株式を公開し上場することで資金を得ることと、自分の理念のみにこだわり運営していくことのどちらを選ぶかは、多くの企業にとって境界線・転換点になってくると考えられます。
ここでベゾス氏が自らの理念を実現するために株式の公開に踏み切ったことが、Amazonのピボットになったと言われています。
公開後28億ドルになった売上高は2014年には890億円にまで上昇し、この決断が間違っていなかったことが証明されたと推察されます。

なぜそのピボットに気づいたのか、何のデータが元なのか

株式上場を果たし、資金繰りに悩まなくなったことでAmazonの戦略はイメージ通りに成功を収めていきましたが、このピボットに気づいたのはネット通販の市場の拡大を予想してのことであったと推察されます。
ベゾス氏はAmazonを創業して、ネット上で書籍を販売することをメインに開始しますが、当初は利益が十分に上がらないことを、初めから戦略として予測していたと考えられます。

売上高・利益の最大化を戦略として挙げるよりも、フリーキャッシュフローを最大化することが成功につながると確信し、株式公開当初の株主あての文書に記し、その理念に賛同する株主を増やしていったことで成功したと考えられます。
既存の店舗型の書店ではアメリカ最大の店舗でも20万点の書籍を置いていますが、ネット書店であればその何倍も何種類もの書籍を取り扱うことができる、というところに目を付けて結果を残してきました。
ネット通販がスタートした当初から、書籍の売上が高いというデータが元になっていたと推察されます。

その後のグロース

創業から6年後の2000年には、現在世界の人にお馴染みとなったロゴが制定されました。
このAmazonのロゴは、Amazonの文字にaからzに向かい下向きに弧を描いたオレンジの矢印が重ねられていますが、これはアルファベットのaからz、つまりはすべてのものがAmazonで購入できるという意味を表しているのでしょう。

顧客が満足して笑顔になっていることを同時に表現している、と推察されます。
Amazonの商品管理のシステムは物流において画期的と言われ、カテゴリーや会社別に分別する一般的な保管方法は行わず、書籍と書棚につけられたバーコードで読み取り、ホストコンピューターで管理する方法になります。
これによって分類する手間を省き、作業効率の向上が図られているのでしょう。
このシステムは書籍のみではなく、現在はすべてのAmazon商品の管理に使われることで、発注から配送までの迅速化につながっています。