友達との近況報告からビジネスまで、幅広い呟きで溢れているTwitter
初期のTwitterについて
SNSという呼び方は今ではほとんどの人が知っていますが、2000年代前半にはあまりなじみのないものでした。
ソーシャルネットワークシステムの略称がSNSですが、それまでのコミュニケーションツールはメールが主流になっていました。
パソコンでも携帯電話でもメールは便利で、他のコミュニケーションツールを利用することは、当時としてはあまりなかったかと思います。
その後、Facebook・LINE・Twitter・Instagramなど次々と新しいSNSが誕生し、今ではどのツールも使用者が何千万人にも上る巨大なネットワークになっています。
この中で最初に一般の利用者が拡大していったのが、Twitterです。
Twitterは2006年にサービスを開始し、まだ比較的新しいコミュニケーションツールです。
Twitterは鳥のさえずりという意味から、短文で呟くことを目的としたツールになり、手軽さからネットワークが拡大していきました。
創業者が自身の近況を知人に知らせたり、逆に知人の状況を知るためのツールとして開発したもので、このシステムがサービスとしての可能性を秘めていると考え、ビジネス化の道を進んだと推察されます。
初期には、一部の地域でのツールとして利用されていました。
当初のユーザーと最初のコアバリュー
当初は創業者自身の知人や近隣者の状況を知るツールとしてスタートしたTwitterは、2007年にアメリカで開催されたサウスバイサウスウエストというイベントでブログに関連する賞を受賞したことで、一般の知名度が大幅に向上し、SNSとして利用するユーザーが増加したと言われています。
日本でTwitterの利用が可能になったのは2006年の10月からで、当初のユーザーはネットワークに詳しい一部の関係者からでした。
日本から簡単にユーザー登録ができるようになってからは急激にユーザーが増加し、短文で一方的に呟くスタイルが、多くの人から利用されるようになった理由の一つと考えられます。
Twitterは最初のコアバリューとして、サービス利用者の権利の保護と尊重を掲げています。
このコアバリューには、表現の自由とプライバシーの保護という、ある意味相対することに取り組んでいると考えられます。
当初は表現の自由を求めるあまりプライバシー保護の観点がトラブルになることもあったと言われていますが、現在では両面の改善が進んでいると推察されます。
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ピボットする境界線、転換点
Twitterにとってのピボット(大きな転換点)は、2012年のある取り組みによると考えられます。
創業からTwitterはAPIを開放することで、外部のサービスやアプリの開発が活発になり、そのことがTwitterの人気が拡大する大きな要因になっていたと推察されます。
しかし2012年に、TwitterはこのAPIの使用に関する制限を発表し、当時大きな話題になりました。
Twitter関連のソフトやアプリの開発者の間では、この方針転換をTwitterの裏切りと考えるなど、賛否両論が渦巻く事態となりました。
一見利用するユーザーが望まないことへと方針を転換したように思えるこの決断は、大きなピボットとなったと推察されます。
この変更は、一部のコアユーザーのためのTwitterではなく、グローバルな人や企業のためのTwitterへと生まれ変わる転換点となりました。
例えるなら、1億人のユーザーのためのものから10億人のユーザーのためのものへと変わるための大転換になったと考えられます。
なぜそのピボットに気づいたのか、何のデータが元なのか
Twitterは、ユーザーの増加・メディアパートナーの確保のために、API制限に関する方針の転換を図りました。
このピボットについては今だに賛否両論分かれるもので、成功したのかどうかは現在でも判断が難しいと考えられます。
このピボットに踏み切った背景には、多くのユーザーがTwitterにシンプルで簡潔に利用できることに価値を見出していると考えたからに他なりません。
Twitter内では、現実的な路線を進もうとするグループと、世界を変えるという壮大なプロジェクトとして捉えるグループに分かれており、このピボットでは現実的な考えが採用されたと考えられます。
この転換点により、一部のユーザーはTwitterから離れ、新しく利用するユーザーを生み出す結果となりましたが、その成否は判断が難しいものです。
その後のグロース
Twitterは、その後2013年にニューヨーク証券取引所に株式上場を果たし、この頃にはSMSを使用した2段階認証システムを導入し、セキュリティを強化する対策に取り組んでいます。
2013年には、企業の規模を拡大するために多くのIT関連の企業の買収を行い、Twitterのサービスの充実に繋げていると考えられます。
Twitterは、2010年の大きな転換点以降もユーザー数は大きく変化しておらず、今後もさらなるサービスの改善が必要になっていくと考えられます。
今後も収益の高いサービスとして存在することは難しくなっていると考えられますが、2017年以降は大きな改善や新サービスが話題になることは少なくなっています。
インスタグラム・ファイスブック・LINEなど多くのSNSツールがある中で、Twitterを利用するメリットを感じるユーザーが多くなる改善が求められると推察されます。