ロスチャイルド家が巨額の富を得た方法とは?サヤすべり取りについてお話します。

サヤすべり取りとは

ネットでの取引が簡単になった昨今では、投資による資産運用が一部の専門家だけのものではなくなりつつあります。
資産運用が一般的になったのは、幅広く普及されたスマホでも簡単に取引ができるようになったことも大きいのですが、FXを活用する人が増えてきたことも影響していると考えられます。
株式投資と違い、世界中の市場をターゲットにして行えるため、24時間都合の良い時間帯に投資が可能で初心者も多く参入しています。
しかし投資と言えばやはり株式投資が王道で、今でも主力の資産運用となっています。

投資の世界では、成功した投資家が使用した手法として「世界三大利殖」と呼ばれる手法が存在しています。
サヤすべり取り・サヤ取り・オプション売りの3つが利殖方法と呼ばれ、過去に巨万の富を築いた海外の大富豪が使用して成功したことで知られるのが、サヤすべり取りです。

海外でローリングと呼ばれるサヤすべり取りは、ヨーロッパの投資の基礎を築いたと言われるロスチャイルド家が活用した方法として、投資家の間では有名であるかと思われます。
株式投資では株価が安値の時に買い、高値になった時に売ることで利益を得ることが基本、と考えられています。
逆に株価が高値の間に売った後、安値になった時に買い戻すことでも利益を得ることができます。
このようなスタンダードな方法はサヤすべり取りとは少し違う手法で、順サヤになっている先物を相場が上げの時も下げの時も売りを継続することで、順サヤのサヤを利益になるように仕向けていく投資の手法と推察されます。
長期的な投資ではリスクが低くなる手法として知られていますが、確実に利益が見込まれるまでの資金や現物が必要で、その点から富豪の投資方法とも呼ばれています。
利益率の高さよりも、確実性を重視した投資手法と考えられます。

サヤすべり取りの歴史

サヤすべり取り(ローリング)は、300年以上前から使用されている歴史のある手法として知られています。
ヨーロッパ一の大富豪ロスチャイルド家がサヤ取りとサヤすべり取りを使用し、巨額の利益を得て富豪になる元となった手法です。
サヤすべり取りの歴史を考える上で、ロスチャイルド家は切っても切れない深い関係があります。
ヨーロッパの金融界を17世紀から支配してきたと言われるロスチャイルド家ですが、ユダヤ系ドイツ人の一族でドイツのフランクフルトで古銭商として創業したアムシェルが、その始祖と考えられます。
フランスがナポレオンの登場によって混乱に乗じ、先物取引で大きな財を成しましたが、この時にサヤすべり取りの手法を巧みに活用していることが想像できます。
この時に取引で得た利益は、当時のヨーロッパの銀行一行分を優に超えるほどの金額であった、と考えられています。

その後は豊富な資産をフルに活用し、石油関連・食品・鉱物資源等の様々な取引の他にも、事業を幅広く展開して現在も金融業界で暗躍しています。
江戸時代の日本では、先物取引の基礎となる年貢米取引が1700年代に運用開始されていますが、サヤ取りの手法は用いられていても、サヤすべり取りの手法はこの時代にはほとんど活用されていません。
実際にサヤすべり取りが株式市場・先物取引市場に登場するのは太平洋戦争後であり、戦後復興を遂げ高度成長を迎えた以降で、バブル経済の時期(1980年代)になるとサヤすべり取りで資産運用する投資家も増えてきました。
先物取引において運用をする方が多く、ヨーロッパの富豪の間では秘密の手法として秘密裏に行われていたと考えられます。
そのため完全な手法は世の中に完全に公開されなかったという話もありますが、サヤすべり取りを長く運用するためには豊富な資金が必要で、一般的にならなかったのはその辺りに理由があることが推察できます。
ただし、下がり相場でも上がり相場でも売り続けるという手法そのものは現在の投資でも活用は可能で、世界三大利殖の一つと言われているのも、このあたりからではないでしょうか。

投資で成功し、ロスチャイルド家は大富豪となった

サヤすべり取りのやり方

世界三大利殖の一つとして金融業界・投資業界で広く知られるサヤすべり取り(ローリング)ですが、その手法は正確にはあまり知られていません。
投資の相場での売りの戦略の一つとして、海外ではローリングという呼び方が一般的となっています。
先物取引の市場において商品の需給で大きな変動が少なく、極めて平穏な動きを見せるいわゆる順ザヤのときは、ひたすら機械的に売りに出るだけで利益を確実に得ることができ、上げ相場で逆ザヤの時は売りを止め様子を見る戦略のことを呼ぶ、と考えられています。

サヤすべり取りはリスクを最小限に抑える手法として、ヨーロッパの投資家が古くから使用していますが、基本的には相場の初期を凌ぐための資金の備えが必要となり、ある程度の資産を持った人が有利な方法です。
利益率はそれほど高くなくても確実に利益が得られると言われても、一般の投資家にはリスクが大きく、資産家以外の人にはあまり適していないと考えられます。
現在は昔からのサヤすべり取りの手法とは少しやり方を変え、少ない金額で進めることができるように創意工夫を重ねている人が増えている、と思われています。