FX市場で言われるなぞのミセス・ワタナベとは?

ミセス・ワタナベの真相

ミセス・ワタナベFXとは、外国為替市場で使われる用語で、日本のFX投資家を指す時に使用されます。

この用語が基となったのは2007年頃です。
外国為替市場の東京時間で8:00から15:00の間で、午前中は円高方向に向かっていたものが、午後から円安方向になる傾向がありました。

しかも、相場を反転させる情報もないにも拘らず、この状態が頻繁に発生した時期があり、当時の国内はおろか海外ディーラーでは不思議な現象として有名となりました。
この原因を突き詰めてみると、朝の家事を終えた主婦やサラリーマンを中心とした個人投資家が、時間の合間を利用して一斉に円売りやドル買いを注文していたという事が判明しました。
そしてこの事実がやがて世界に伝わり、日本のFX投資家を指す言葉となったと言われています。

当時は日本の個人投資家でも、資産運用や専門知識などのノウハウを持つ事が少ない主婦でも、為替取引をしていたことに驚いた事象だったと言います。

世界市場への影響力

当時は日本の個人の投資家の取引動向が、為替相場に大きな影響力を持っていたとは想像が付きませんでしたが、事実、大きな変動をもたらしているため、影響力はとても大きいです。
また、2007年頃は外国為替市場の東京時間の約3割だったものが、今では約8割になっていると考えられています。
そしてこのように日本のFX投資家は、外国為替市場の主役級の存在になっているのです。
実際の2011年8月に日経新聞に掲載されていたデータでも、日本の各FX会社の取引高を見ると、外為オンライン、クリック証券、総合ネット証券、FXTSが上位にランキングされており、全体の占有率は56%です。
日本でFXが立ち上がった頃は、アメリカのFXCMやGFTなどは、雲の上の存在でしたが、今では目前に見える存在となっているのです。

 

 

日本のFX業界の今後

今後、日本のFX業界がさらに拡大していくために必要な事は、アジアへの進出になると考えられます。
海外のマーケティングリサーチの結果、台湾、中国、ベトナム、インドネシアの投資家は日本のFX会社の進出を心待ちにしている状態です。
この理由として海外の投資家は、欧米のFX業者に対して良い目で見ていない事が考えられています。
これは倒産の危険も多く、サービスが充実していない物が多いため、信用の無い企業が多いためです。
対して日本のFX会社は存続率はずば抜けており、またサービスもとても良く、海外投資家の間では印象がとても良いのです。