海外フィンテック最新のテクノロジーについて②kreditech

kreditechとは

kreditechとは、ドイツに本社を置くノンバンクです。
ビッグデータを利用したローンとして注目されています。
ドイツをはじめ、新興国を中心に融資を行っています。

ビッグデータを利用した金融サービス

kreditechは、2万件を超えるデータをもとに融資の審査を行う方針をとっています。
2015年1月に、約240億円相当のクレジットライン(融資を受ける枠組み)を得ています。
ドイツ国内のみならず、ポーランドやスペイン、ロシアなどにも約140億円の融資実績があります。
融資を実行するための審査方法は、銀行の明細や携帯電話の利用履歴、通販サイトの取引などの情報をもとに行います。
審査は瞬時に行われ、35秒程度で終わると言われています。
審査はすぐに行われるとはいえ、その内容は厳しいものになっています。
申込者のうち15%の人が審査に通るようになっています。
審査に通った申込者は、月利5~28%のローンが利用でき、返済率93%以上の高水準を維持できると言われています。
今までのローンは審査項目が多かったですが、ビッグデータを審査の基準にしたローンは今まであったでしょうか。

kreditechの歩み

ビッグデータを利用して融資する会社は画期的です。
このシステムを作ったのは、ドイツの本社の従業員のうち、半数のエンジニアが作り上げているのです。
kreditechは元々、信用調査を行うために創業した会社でしたが、分析能力に関して銀行から評価されませんでした。
そのため、自分たちで審査をして貸し付けをしようと、ノンバンクとして金融事業を始めました。
データの量が増えれば審査の精度が上がり、現在はポーランドのデータ事業を買収するなど、各国のデータを収集することに力を入れています。
国際展開も進んでいて、メキシコやブラジルなどの新興国を中心に進出しています。

デジタル部門で受賞したkreditech

2015年1月、ドイツのFocus Digital Star Awardで、他の2社と同時にkreditechが受賞しました。
年度デジタルイノベーション賞を受賞しました。
全ての人に役立つより良い金融業にするため、ビッグデータや複雑なアルゴリズム、自動処理を活用することを目標に取り組んでいます。
15,000のデータポイントにより、世界の誰にでもクレジットスコアを計算できるように、現在も取り組んでいるようです。
グループを通じて、現在は9か国でテクノロジーを確立しています。
この賞を受賞したことで、kreditechはさらにテクノロジーの拡大を進めていくでしょう。