マッキンゼー・アンド・カンパニーについてお話します。

マッキンゼーとは

グローバル化が進んできた現代では、企業の業務も多様化してきています。
会社の事業を滞りなく進めたり改善したりする機会も、以前よりは格段に多くなっていると考えられます。
このような現代社会では、企業の健全な経営・運営にはコンサルティング会社の存在が必要不可欠です。
世界中にコンサルティング会社は数多く存在しますが、高い実績と経験を有する会社はあまり多くはありません。
コンサルティングを語ると際に、外すことのできない有名なコンサルティング会社として、マッキンゼーがあります。

正式名称はマッキンゼー・アンド・カンパニーで、こちらは1926年にシカゴの大学教授であるジェームズ・O・マッキンゼーにより設立されました。
世界60ヶ国以上に支社を持ち、様々な国や地域でグローバルな戦略をサポートする企業として、業界でもトップクラスの実力と実績を持っていると推察されます。
従業員の多くは有能なコンサルタントとして活躍をしていますが、完全成果主義の企業でもあるため、実績を残せば年齢や性別に関係なく高収入を得られます。
しかし実績が出ない者は容赦なく解雇される、という厳しい環境の会社であると思われます。

マッキンゼー歴史

マッキンゼーは、1926年に誕生しました。
会計士として活躍していたジェームズ・O・マッキンゼーは、会社経営のアドバイス能力に長けており、その能力を活かす会社として設立したと思われます。
起業から7年後の1933年に、マッキンゼーを後のトップコンサルティング会社へと導いたマービン・バウワーが入社してきます。
1937年には残念ながら創業者のマッキンゼーは若くして亡くなってしまい、その志を受け継ぐ形でマービン・バウワーがマッキンゼーを買収します。

当時の社名は「マッキンゼー・ウェリントン&カンパニー」でしたが、これはスコービル・ウェリントンという会計事務所と合併していたから、と推察されます。
この形を解消するため、当時の経営の中枢にいたトム・カーニーと協議をし、「マッキンゼー&カンパニー」、「カーニー&カンパニー」という二つの会社として独立する道を選んだのだと思われます。
その後は順調に経営コンサルティング企業としての実績を積み重ね、1950~1970年までの間にロンドン・ジュネーブ・パリ・チューリッヒと、ヨーロッパ各国に支社を設立しています。
そして1971年には日本に支社を設立し、日本企業のグローバル化を幅広くサポートする企業になったと考えられます。

マッキンゼーに対する世間の評価

世界有数のコンサルティングファームとして広く知られるマッキンゼーは、日本国内でもその実力が高く評価されていると思われます。
マッキンゼーに対する世間の評価は概ね高い傾向にあると考えられますが、働く企業としての評価は大きく分かれています。
完全成果主義のため、実力を発揮できる社員は報酬も高く相応のポストも得られますが、その反面少しでも実績を上げられないとポストを剥奪されたり、状況によっては解雇される可能性もあると考えられます。
そんな厳しい環境にあることから、コンサルティングの技能は他の企業よりも高く、多くの成果を上げているのが想像できます。
マッキンゼーが世間から高く評価されている理由としては、グローバルなレベルでのナレッジ共有が確実に行われている点が挙げられます。

プロジェクトをスタートした段階でベストな情報や課題を収集する能力はもちろん、その専門分野の実力者がプロジェクトメンバーに加わることが通常のことである、という素晴らしさがあります。
マッキンゼーで働いていた有能なコンサルタントの方々に話を聞くと、ほとんどの方が仕組みの素晴らしさを述べる、と言われています。
クライアントに対するフォローから人材の育成、業務の評価システムに至るまで、全てにおいてプログラムが整備されていると思われます。
様々な分野のトレーニングプログラムが国や地域単位、グローバルな単位で整備されていることが、マッキンゼーをトップコンサルティング会社として君臨させている大きな要因と思われます。

成功に導く高いコンサルティング力

マッキンゼーで有名なプロジェクト

世界中の企業経営のコンサルティングで、幅広く成果と実績を残しているマッキンゼーは、これまでに数多くの有名なプロジェクトへ参入しています。
日本の起業のプロジェクトにも数多く参入していますが、大手スキンメーカーの中南米市場でのプロジェクトは有名である、と考えられます。
中南米の新たな市場で成功を収めるためのブランディング及び販売チャンネル戦略を主としたプロジェクトの立案を、マッキンゼーが行っています。
この大手スキンメーカーは、ヨーロッパやアジアの市場ではブランド力の強さで高い実績を上げていましたが、中南米市場への参入で更に事業を拡大することを模索していた、と推察されます。

マッキンゼーは中南米の地域に関する知識が不足していることが、自社の有するブランドの選択や販売戦略の選択で行き詰まりを見せている状況に憂慮を抱いていたと思われます。
この課題に対してマッキンゼーが立ち上げたのが、中南米の経験豊富なチームと日本の高いマーケティング能力を持つシニアリーダーチームの二つでした。
中南米のチームで得た現地の消費者市場のデータと、日本のチームの分析能力を最大限に活かし、費用対効果の高いプランニングを可能にしました。
これらの調査結果と分析結果を元に、現地の組織体制・財務予測などを的確に行い、プロジェクトを成功に導いたと考えられます。

元マッキンゼーの有名人

プロジェクト以外にも各国で数々の実績を残してきたマッキンゼーは、有能なコンサルタントも数多く生み出していることは容易に想像されます。
マッキンゼーを退社後、自らコンサルティング会社を設立して活躍するコンサルタントも複数います。
テレビなどのメディアで活躍する方の中にもマッキンゼー出身の方は大勢いますが、経済評論家として出演されている勝間和代さんも、マッキンゼーで経営コンサルタントとして活躍されていました。

異色の有名人としては、お笑い芸人の石井てる美さんがマッキンゼー出身の有名人です。
東大の大学院出の秀才でマッキンゼーでコンサルタントとして働いていましたが、芸人になる夢を捨てきれず退社した、というかなり変わった経歴を持たれています。
プロ野球横浜DeNAベイスターズを傘下に持つDeNAの元代表取締役である南場智子さんもマッキンゼー出身で、34歳の時には日本支社の役員に就任するほど、コンサルタントとしての実力を持った方です。
ビジネス書を数多く出版されている大前研一さんは経営コンサルタントとしても活躍された人物ですが、マッキンゼーでは日本支社長まで務めた方で、その能力は日本でもトップクラスと呼んで間違いないと思われます。