ボストン・コンサルティンググループの歴史について。

BCGとは

インターネットが普及し、世界中の国や地域と簡単に繋がることが可能になった現代は、グローバル化が様々な業界で進んでいます。
日本の企業も、グローバルな戦略が企業の業績向上には欠かせないものとなっています。
企業のグローバル化には、プロの適切な提案やサポートが必要とされることも多いかと思われます。
グローバルな戦略的コンサルティングを積極的に行うコンサルティングファームは世界にいくつかありますが、No.1の評価を得ているのが「BCG(ボストン・コンサルティンググループ)」です。

本社はアメリカで、世界の50ヶ国以上に拠点を持つ巨大コンサルティングファームとして知られています。
日本国内の企業でも、BCGにコンサルティング業務を委託しているところは多く、経済界では知らない人はいないとも言われています。
BCGでコンサルタントとして多くのプロジェクトで結果を残してきた人の中には、BCGを離れてからも経営者や経済学者など、活躍される方がたくさんいるようです。
そのことから、人材育成にも優れた企業として有名になっていると推察されます。

BCG歴史

BCGはブルース・ヘンダーソン、ジェームス・アベグレンたちにより、1963年にアメリカで設立されました。
企業名にあるようにボストンに本社を置き、グローバルな経営戦略を企業に提供するコンサルティング会社として、現在も活躍しています。
1966年にはアメリカ、ボストンに次ぐ世界で2つ目の拠点として、日本にBCG日本支社を開設しました。
日本への進出はコンサルティングファームの双璧と呼ばれるマッキンゼー&カンパニーよりも早く、日本での評価はより高いものになっていると考えられます。
日本には、東京オフィスに続いて2003年に名古屋オフィスが開設されています。

共産主義で自由経済とは異なる中国への進出もBCGは早く、1980年に最初のプロジェクトを実行しており、その後の数々の実績から中国で初めて公式に認可されたコンサルティングファームとなっています。
1970~1980年にかけてはヨーロッパへの進出を積極的に展開、ロンドン・パリという2大都市にオフィスを開設しました。
日本に続くアジアへの進出は1980~2000年で、中国を筆頭にインド・タイなど多くの国にオフィスを開設しています。
2019年現在は、世界の国・地域90箇所にオフィスを構え、14000人を超えるスタッフが働いています。

日本にも進出しているBCG

BCGに対する世間の評価

マッキンゼー&カンパニーと並んで、世界でも有数のトップコンサルティングファームとして知られるBCGの実績は、世間からも高く評価されています。
日本でもその評価は高く、業績も好調を維持し続けていますが、その大きな要因はクライアントにフォーカスすることを徹底していることにあると考えられます。
コンサルティングで実績を積み上げてくると、クライアント側に立った考え方を忘れ、コンサルタント自身が得意とする手法や戦略をクライアントに押し付ける傾向があると思われます。

しかしBCGでは、会社内でクライアントにフォーカスする考えが徹底されており、コンサルタントの個人的な考え方で業務を行うことがほとんどありません。
この考え方が徹底されていることが、多くのクライアントから信頼されて業績を伸ばしていると考えられます。更には社内の評価制度も、社員のスキルアップに繋がっていると思われます。
BCGでは、プロジェクト単位でメンバーが評価されるため、特定の上司による偏った評価をされることがなく実績で評価が得られます。
完全実力主義の評価が、コンサルタントのスキルを大きくアップさせる要因になっている、と推察できます。

BCGで有名なプロジェクト

世界各国で多くの企業のグローバルなプロジェクトに数多く参入をしてきたBCGは、それぞれのプロジェクトで実績を残しています。
アジアでも多くのコンサルティング業務を行ってきたBCGは、東南アジアの銀行の革新的なビジネスモデルの構築を行っています。
ライバル社との差別化を図るためのターゲットを明確にした戦略が大きな効果になり、最終的に2倍以上の顧客獲得を果たしています。
保険業界でも様々なプロジェクトで実績を残していますが、自動車保険では規制緩和後の将来性を見据えた新たなプライスモデルの構築を、アジアの損害保険会社とのマッチアップで成功へと導いています。
また保険証券のデジタル化に向けた取り組みでも、証券管理の新たなコアIT導入のサポートを行ったという実績も持っています。

元BCGの有名人

BCGは多くの成功実績を誇る世界有数のコンサルティングファームですが、その実務レベルの高さから多くの人材の育成にも力を入れていると思われます。
長くBCGの社員としてコンサルティング業務を行っている方もたくさんいますが、退社後に新たな分野で活躍される方も数多く存在します。
起業をされた方や、違う分野へと転職して社長にまで上り詰めた方、テレビや雑誌に登場する方など、多くの有名人も輩出しています。

生命保険業界では、ライフネット生命保険の代表取締役の岩瀬氏、政治の世界では元衆議院議員の亀井氏、IT業界では日本マイクロソフト社の代表取締役社長の樋口氏などが挙げられます。
更に自らコンサルティング会社を起業して、活躍されている方もいます。
ミスミグループを創業し、現在は同社の会長に就任されている三枝匡氏、同じくドリームインキュベータを創業し、現在は会長職の堀紘一氏は業界の活性化に貢献した方として知られていると思われます。
堀紘一氏は、一時期テレビ番組にも多く出演されていたことで有名であると思われます。