誰でもなれるけど、本当になれているかわからない「経営者とは」と金言
経営者とは
会社員として雇われて働くことと、会社を自分で経営することには大きな違いがあります。
会社の従業員は、会社から与えられた業務を仕事として実行していかなければなりません。
一方で会社を経営する立場になると、自己の意思で業務内容を決めて自ら実行をしていきます。
また経営者として従業員の業務内容を決定し、仕事を与えることになります。
経営者とは、と考えた際にどのような姿が経営者なのかは、簡単なようで難しい、 会社のトップに位置するのが社長(経営者)で、代表取締役を兼任している場合が多いと思われます。
代表取締役以外の取締役は、会社の業務に対する判断の最終決定権を自分以外に委ねることが可能ですが、社長(経営者)は自己の意思で全てを決定し、判断することが求められます。
つまり経営者とは、会社の意思決定をする最高責任者であると考えられます。
経営者はなぜ必要か
会社には、経営者は必ず必要になります。
会社として利益を求め、従業員を雇い、従業員の生活に必要な給与を支給することが、経営者には求められます。
利益団体ではないボランティアなどの慈善活動では金銭の見返りを求めないため、経営者は必要ではありませんが、金銭の授受が発生する会社には経営者が必要です。
経営者の役割として重要なのは会社を黒字化し、利益の拡大を図ることにあると考えられます。
経営者がこの重要な役割を疎かにすると、会社の経営は傾いて赤字化が進み、最終的には会社が倒産あるいは他人の手に渡ることになるかもしれません。
経営者の正確な判断・指示などの経営能力が、会社の業績に大きく関わるということが推察されます。
会社が赤字化すると経営者だけではなく、従業員にも苦労(不幸)がのしかかってきます。
また取引先や顧客、関係者にも大きな迷惑を掛けることになってきます。
経営者は会社運営に必要不可欠な存在であると同時に、多くの人や関係企業に影響を与える存在です。
経営者の心構え
経営者が会社を健全に運営していくためには、いくつかの重要な心構えがあります。
経営者は世の中、市場に対して敏感でなくてはなりません。
現状の維持や過去の実績だけに捉われていては、時代の流れについていけず、会社は衰退の一途を辿ります。
ニーズの変化、トレンドの変化に目と耳を傾け、新たなビジネスチャンスがないか常に観察するように心がけることが重要と考えられます。
成功する経営者の多くに先見の明があったことも知られています。
先を見ることの重要性は言うまでもなく、一方で会社の現状をしっかりと理解する能力も経営者には求められます。
会社の運営資金がどのくらい必要で、新しく事業を展開する場合にはどのくらいの費用を用意して、利益がどのくらい見込めるか、また投資の回収にはどのくらいかかるのか、などの判断が必要と考えられるでしょう。
常に現状を分析して、しっかりと把握する能力を持つ経営者こそが、会社を長く存続させていると思われます。
有名経営者の金言①
経営者に必要な考え方、心構えは重要な話ですが、戦後日本が大きく経済成長を遂げた時期には、素晴らしい業績を残した有名な経営者が多く誕生しました。
中でも経営の神様と呼ばれ、未だにその考え方を参考にされる経営者の多い松下幸之助氏は、多くの人の心に残る言葉を数多く残しておられます。
その一部を紹介します。
赤字になる会社と黒字になる会社の違いを聞かれた時の名言が、『成功する会社は成功するようにやっている、失敗する会社は失敗するようにやっている』です。
上手くいっていない時は失敗するやり方になっているのだから、やり方を変えることが必要だと伝えています。
日本の経営者全てに、松下幸之助氏が伝えたいと言った名言があります。
『人より1時間余計に働くことは尊い、努力家である
しかし、今までよりも1時間少なく働いて、今まで以上の成果を上げることもまた尊い。
そこに人間の働き方の進歩があるのではなかろうか』
実に深く感銘を受ける言葉であると、考えさせられます。
有名経営者の金言②
松下幸之助氏はとても素晴らしい経営者で松下政経塾を私費で立ち上げ、たくさんの政治家を育てるなどの業績を残しました。
その幸之助氏に勝るとも劣らない情熱で、日本の自動車産業を牽引してきたのがHONDAの創業者本田宗一郎氏です。
技術者として経営者として、数々の名言を残されています。
一部を紹介したいと思います。
開発に悩む若い技術者に対して語ったのが、次の言葉です。
『思想さえしっかりしていれば、技術開発そのものは難しいものではない。
技術は末端のことであり、思想こそが技術を生む母体だ。』
技術を追求する前に、思想をしっかり持つことの大切さが伝わります。
働く人全てに通ずる、素晴らしい宗一郎氏の言葉をお伝えします。
『失敗が人間を成長させると私は考えている。
失敗のない人なんて、本当に気の毒に思う』
この気持ちが小さな二輪車の会社を、世界のHONNDAに育てあげたと考えると、感慨深いものがあります。