世界を牛耳る世界銀行の歴史を見てみよう③メリルリンチ(Merrill Lynch & Co., Inc.)

メリルリンチ(Merrill Lynch & Co., Inc.

メリルリンチは、元米国三大投資銀行の一つで、国内外において幅広い営業を展開していた金融機関でした。
メリルリンチは投資銀行業を始めとして、世界に37の国や地域に営業拠点を置いていたのですが、現在ではバンク・オブ・アメリカに買収されました。
しかし、ウェルスマネジメント部門だけは引き続きメリルリンチとして活動しています。
投資銀行部門においてはバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの名で営業を展開しています。

メリルリンチの歴史

1914年に、チャールズ・E・メリルによって設立され、ウォール街で営業を開始し、その後、メリルの友人エドモンド・C・リンチが営業に参加することになり、1915年に会社名をメリルリンチに変更しました。
社名変更後にウィンスロップ・H・スミスも営業に参加し、仲介業ネットワークという営業方式により、メリルリンチは徐々に有名となりました。
1971年に株式を非公開から公開することにより、多国籍企業としてプライムブローカーとして世界でもトップの企業となったのです。

サブプライムのつけ

2007年のサブプライムショックで巨額の損失をだし一挙に赤字に転落していきましたが、その後スタンレー・オニール会長が同年の10月に引責辞任したのをきっかけに、2008年9月にバンク・オブ・アメリカに1株29ドル、総額500億ドルで救済買収され、2009年1月にバンク・オブ・アメリカが完全買収を行い、社名もバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチに変更となりました。

メリルリンチ日本証券の歩み

米メリルリンチは日本進出も早く、1961年に東京に拠点をおき、1972年にはメリルリンチ証券・東京支店が日本国内で営業できる証券業の免許を取得し本格的に営業を開始しました。
しかし当時は法人向けの営業活動がメインでしたのでリテール取引はほとんど皆無といっていいほどでした。

1997年に山一證券が経営破綻し、それを機会に、メリルリンチは山一の営業基盤を引き継ぐ形で日本のリテール取引に本格的に進出しました。
当初は山一証券の支店網の大半を引き継いだほか、元山一の営業マンを大量採用したことでも話題となりましたが、支店網は徐々に統廃合されることになり、リテール部門が衰退していき、2010年現在では東京・大阪の2拠点のみとなっています。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの日本における法人顧客事業として、事業会社・金融機関・政府機関など幅広い法人を対象としています。事業内容としては、株式・債券のトレーディングを行う、資本市場業務・投資銀行業務、その他のアドバイザリー・サービスの提供などを行っています。
また、バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店では、貸出や外国為替・資金管理といった金融サービスを展開しています。