三大利殖の一つ「さやとり=アービトラージ」とは

三大利殖の一つ「さやとり=アービトラージ」とは

アービトラージとは、裁定取引と呼ばれています。

これは同じ価値を持つ商品の一時的な価格差から利益を得る取引の事を言います。
この手法の背景として、同じような特性を持つ物は、時間が経てば論理値に収束するという考えです。
具体的には、同じカテゴリーにある商品AとBが存在していた際に、Aの株が高く、Bの株が安い時にはAを空売りし、Bを買って、価格差が縮まるのを待つという取引となります。これは金融業界では良く発生する取引でリスクを低くしながら稼ぐ際に利用する手法です。

一般的なアービトラージ

アービトラージは、機関投資家などが大きな資金で、サヤ抜きを狙う手法として使用されています。
その取引は市場全体に与える影響も比較的大きいため、マーケットを見るうえでは、その動向のチェックも行いたいところです。
なおアービトラージは、その取引を積極的に行う市場参加者が増えるほど、市場の歪みが短時間で解消される方向に働く傾向にあるため、適正な価格形成に役立っていると推察されます。

 

FXにおけるアービトラージ

FXの世界でも少なからずアービトラージは起きています。
但し、個人投資家が売買しているアービトラージを享受するには条件が絞られており、相対取引の店頭業者の2社を使用して差分を売買する事は、スレッド幅も業者自身のマージンも異なるため、思うように利益確保が出来ない事が殆どです。
そのため、アービトラージのように確実性の保証がされている売買システムになっていないのです。
しかし最近では、NDD方式による店頭FX売買ではインターネットバンクからスレッドが瞬間的に表示出来る業者が登場しているので、アービトラージ的な現象を取り込んでいるケースも見られるようになっています。

 

アービトラージのメリット

一つ目にリスクが殆ど無いと言っても良いです。
これは両建てによる取引手法なので、2社の口座を合わせたら、相場による損失は殆どゼロに近くなるためです。
二つ目に勝率が高く論理的には、損をする確率が低いと考えられます。
そして三つ目の最大のメリットは、特に専門的な知識が不要であるため、どなたでも実施が出来る事です。

 

アービトラージのデメリット

一つ目に2社間の両建てなので、相場リスクは無いのですが、資金の偏りロスカットリスクがあります。
二つ目に資金の大小により、利益の幅が大きくなります。
つまり小資金で行うと、本当にお小遣い程度の利益しか得る事が出来ません。
そして三つ目に常に監視をしていないといけないため、忙しい人には向いておらず、楽な手法では無いという事です。これについては最大のデメリットと言えます。