ファンドってなんだ?ファンドについて勉強しよう

1.ファンドについて


資産運用で株やFXを勉強して初めてみようと思っても、素人ではなかなか簡単には活動できないと思われます。

証券会社を通して資産運用するのが一般的ですが、株式投資をしていく上でファンドとの繋がりはとても重要になります。


ファンドという言葉は知っていてもどんなものか、どんな意味か分からないと言う方もいるかと思われます。

ファンドとは、一般の投資家から資金を集めて株式などの金融商品に投資を行い、そこで得た利益を投資家に分配する商品や会社のことを指しています。
しかし一般的には、資産運用の会社の呼び名としての方が大きくなっている、と考えられます。


本来の意味は基金を集めることですが、現在ではそう呼ばれることが少なくなっています。


株式を中心に、不動産・国債・社債など有価証券と呼ばれるものに投資をして、利益を得るというものがファンドです。

有名なファンドマネージャーは引手あまた。

2.ファンドの組成とは


ファンドの基本的な意味を知ったとしても、ファンドはどのようにすればスタートすることができるのかも分かりづらいかもしれません。
ファンドの組成について紹介をすると、まず設立するために主に以下の項目が挙げられます。

スキームの作成・提案
どんな仕組みのスキームでファンドを運用するのかを、資産の内容・状況また投資家の層などを考察しながら、策定していきます。
この時に法令に準拠しているか、税制に対して問題はないかなどを、しっかりと考察しておくことが望まれます。

契約書作成
ファンドの体制が固まったら、契約に関する書類を作成していきます。
利益分配の方針、出資に関する取り決め、払い戻しに関する取り決め、ファンドの運営費用、ファンド責任者の報酬等は、特に重要になるかと思われます。

ファンド設立の準備
ファンド設立の届け出を財務省に行いますが、金融商品取引業・投資運用業の登録は必須になり、契約書作成よりも事前に進めておく必要があると考えられます。
また起業後の帳簿や決算書等税務申告の手続きも、しっかりと行う必要があるかと思われます。

3.ファンドの組成方法


ファンドを作るとひと言で言っても、紹介したような様々な手続きや準備が必要になります。


財務省・金融庁などへの登録も必要と考えられますが、参加する投資家の人数によっては、もっと簡単にファンドを組成する方法があると思われます。
いつかは大きなファンドを組成して高額な取引をしたいと考えていても、最初は副業感覚で少ない額と少ない投資家でファンドを作ろう、と思われる方も多いでしょう。

こうした方々のために、金融商品取引法には一定の要件を満たせば、金融庁に登録をすることなくファンドが組成できるようになっています。


この特例事項が、「適格機関投資家等特例業務」と呼ばれるものです。
ここでは投資運用業登録なしで、有価証券の運用や取り扱いが可能になっています。
この特例を利用すれば、大きなファンドを組成する時のような、膨大な資料とコストは必要ないと考えられます。


しかし、この特例には満たすべき要件がありますので、この方法を使って組成する場合は「適格機関投資家等特例業務」の内容を、しっかりと精査することが望まれます。

4.ファンドの運用について


ファンドを立ち上げた後、スムーズに資金を回していくためには、しっかりした運用が必要になります。
ファンドの運用は、製造業などで用いられるPDCAサイクルを使うことで、上手に回していくことが可能と考えられます。


まずは会議で運用計画を立案し、投資に関する方針を協議して運用方針を決定、運用方針を元に運用を実行、運用後の成果や実績を確認し、その結果に対して新たに計画を立てる、といった流れでサイクルを回し続けていくことが重要と思われます。

この方法以外にも、運用の方法はいくつも存在すると思われますが、PDCAサイクルを使っていくと途中で途切れることなく運用を継続できるので、大きな効果が見込めると思われます。


企業としてファンドを運営していくのであれば、それぞれのところを部署化して、責任の所在を明確にするのも効果的であるかと考えられます。

5.ファンドの利回について


ファンドを運営していくにあたっては、株式投資による配当金や分配金による利益が欠かせません。
一般的に株式を公開している企業であれば、サービス・物作り等によって顧客から利益を得ています。


その得た利益の中から、株式を購入して資本参加してくれている株主に、配当が出されることがあります。
ファンドでは、この仕組みと同じような感じで分配金が投資家へと分配されます。


期毎の決算で、投資により得た利益を投資家に分配することで、投資家からの信用も得ることが考えられます。

分配金の利回りがどんなものかを例で紹介すると、株の基準額が1万口9000円で分配金が400円として考えると、400円÷9000円×100%、この場合の利回りは4.44%となります。


この分配金利回りは、ファンドの場合は元本保証があるわけではありませんので、基準価額が値下がりしていくと利回りがマイナスとなり、損益となることが予測できます。


つまり購入時の分配金利回り=投資の収益目安ということにはならないので、注意することが必要かと思われます。