リーマンショックを予見した有名ヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエーツ」
ブリッジウオーター・アソシエーツとは
ブリッジウオーター・アソシエーツとは、全世界で最も有名なヘッジファンドのひとつです。
日本でも派遣切りと言った大きな経済の低迷を招いた2008年のリーマンショックですが、
世界中で数少ないヘッジファンドとしてそれを予見し、大きな損失を免れた企業と言っても過言ではないでしょう。
絶対的な収益を目的に運営されるヘッジファンドは一般に、ハイリスクハイリターンの経営が多いですが、
ブリッジウオーター・アソシエーツはそのようなことはなく、現在においても更なる成長を遂げている企業だと言われています。
ブリッジウオーター・アソシエーツの企業理念
この企業の歴史を紐解くとき、絶対的に外せないのがCEO・ダリオの存在です。
彼のモットーは「金儲け」より「正しく生きる」ことであり、その精神を全社員に浸透させるべく
「原則」と呼ばれる10ページにも及ぶ文書を社員に配布していることが周知されています。
一見具体性の無い話にも思えますが、「正しく生きる」とは、
「ブリッジウオーター・アソシエーツには小さな問題など無く、
食堂のメニュー改善においても失敗したトレーディング案件に置いても同等に扱い、全力で改善に取り組む」ということを指しています。
これは実際にブリッジウオーター・アソシエーツ内で取り上げられた具体例であり、
このようなダリオの精神は日々会社内で働く現場の人間にとって、確実に実感として浸透して行っていると考えられます。
このような会社理念に基づき、ブリッジウオーター・アソシエーツは2009年・2010年と業界の資産額ランキングで1位に輝きました。
更に同年、運用資金を150値ドル以上増やし同社の最高成績となりました。
ダリオの経歴
CEOであるダリオが初めて投資したのは12歳の時だと言われています。
この時300ドルで買ったある航空会社の株は大手航空会社と合併し、
3倍にふくれあがったと言う逸話があり、これが起源となってダリオの現在の投資理論が構築されて行ったと推察されます。
社会人になってブリッジウオーター・アソシエーツを起業したダリオは、
世界経済を巨大なマシンと考えるようになり、景気を予測するシステムを構築していきました。
そして2006年、後のリーマンショックを予測する結果をこのシステムがたたき出したことから
リーマン・ブラザーズやベア・スターンズなどの投資から手を引くという決断を下し、大きな損失を免れる事になったのです。
結果を確実に残して成長を続けているからこそ世界中の経済学者に一目おかれているダリオですが、
かれの経営理念と企業体質はある種カルト的だとも言われています。
しかし、確かな実績とこれからも伸びると予測される業績を鑑みるに、例え狭き門だとしても
この業界に憧れる多くの人々にとってブリッジウオーター・アソシエーツは憧れの存在であり続けると考えられています。