海外フィンテック最新のテクノロジーについて⑦Kabbage

Kabbageとは

Kabbageはキャベツ(Cabbage)という単語をもじったものです。
Kabbageはアトランタに本社を置くスタートアップが、運送業の超大手UPSと提携している会社です。
主に銀行の融資を受けられないような中小のインターネットショップに資金を貸し付けている会社です。
融資の可否を審査するためには、ショップの売り上げや信用履歴、そしてサイトでのトラフィックや顧客から寄せられるリビュー、価格や在庫などを競合他社と比較する必要があります。
Kabbageではこれらを独自の技術で分析していく、技術を持っていると推察されます。

KabbageがUPSと提携し小企業の商品発送情報が分かるようになった

Kabbageが利用できるUPSのデータは、商業者の売上~商品の発送に関する量的情報で融資を判断していると推察されます。
UPSが荷物の追跡以外で配送に関する情報を他社に提供するのは、その130年の歴史において初めてのことだそうです。
KabbageとUPSの提携によりKabbageは、小企業の商品発送情報が分かるようになり、運転資金貸し付けの件数を従来よりも増やせると考えられます。

Kabbageはユニコーンクラブ入りした

米国で企業向けビッグデータ融資を行っているKabbageは、13500万ドルの調達をしユニコーンクラブ入りしたことで、報道されました。
ユニコーンクラブとは、2003年以降に創業し評価額が10億ドル以上のスタートアップ企業に与えられる称号のことを言います。
この境地に到達する企業は全スタートアップ企業のうち、わずか0.7%しかいないと言われています。
Kabbageは2009年に設立されたのですが、主に中小企業向けのレンディングサービスで、資金調達によりポストベースで10億ドルの時価総額があると評価がされたことが、ユニコーンクラブ入りの理由だと言われています。

Kabbageでは2008年のリーマンショック後、銀行が中小企業に資金を貸し出すのが難しい状況におかれている時に、積極的に中小企業への融資をすることで急速な発展した企業です。
Kabbageは中小企業が運営しているネットショップの売上情報や顧客からのレビュー、トラフィックなどを解析し、日々の営業動向をメタデータとして集計を行ってそれを解析し、そのデータを担保として融資を行っているのです。
新しいクレジット市場を創りだしたのが、Kabbageだと言われています。
融資審査は人間が介在しない完全に自動化されたシステムを採用していて、およそ10分というとても短い時間で融資可否の判断を行います。
2012年からは、配送業のUPSや会計ソフトのQuickbooksやXeroなどとも連携を行い、借り手が自らのデータを積極的に提示することで、より融資を得られやすくする仕組みを取り入れていると考えられます。