私たちの健康に関する研究が世界から注目されているベンチャー企業。

リボミックについて

医薬品の開発・研究・製造を行う企業は日本にも多数存在しています。
株式会社リボミックは創薬系のバイオベンチャー企業として、業界内でも注目されています。

創業者の中村義一氏は東京大学医科研究所元教授で、その経験と知識を活かし設立されました。
アプタマー医薬、創製技術を主な事業として株式会社リボミックは、2003年東京都板橋区で事業をスタートしています。
2年後に港区に本社を移転し、その年に東京大学とRNAアプタマー創薬の研究を目的として共同研究の契約を締結しました。
2008年には、製薬大手の大塚製薬株式会社とアプタマーの創出及び用いた医薬品の開発・販売について長期の共同研究契約を締結しています。

 

 

アメリカの会社とも繋がり更なる高みを目指している。

 

 

その後もアメリカのアルケミックス社とライセンスに関する契約を、全薬工業との間ではアプタマー創薬の技術アドバイスに関する契約をそれぞれ締結し、開発力の強化に努めています。
2012~2014年にかけて、国内の有力な製薬会社と共同研究やライセンスの契約を締結していくことになります。
そして2014年に、満を持して東証マザーズ市場へと上場を果たしました。
2018年に加齢黄斑変性症治療の臨床試験をアメリカで始め、翌年に第2相臨床試験を開始しています。
2020年代に入ってからも軟骨無形成症での臨床試験を日本で、加齢黄斑変性の医師主導による治験をアメリカでそれぞれ開始させ、実用化に向けての研究・開発が進んでいます。

 

 

https://www.ribomic.com/

TOP/株式会社リボミック

 

 

リボミックの事業内容

株式会社リボミックは、一般の人にはあまり知られていない創製医薬の業界で注目されたベンチャー企業です。
アプタマー創薬の技術・開発から事業を開始し、今も根幹事業として行われています。
アプタマーの作製には、試験管内人工進化法が使用されています。
ランダムに配列されたRNAプールが最初に準備され、このプール内でたんぱく質を餌とし、このたんぱく質に結合するRNA分子を確保します。
作業を繰り返し行うことでRNA分子の配列を増幅させていき、タンパク質に強い結合を示すRNA分子を分離させます。

 

 

私たちの健康に関する研究が進められている。

 

 

このRNA分子をアプタマーと呼びます。
アプタマー創薬に冠するこれらの技術・知識・経験は、新薬シリーズの創出に繋がるプラットフォームとして構築されています。
アプタマー医薬は抗体医薬と同じタイプに分類されていますが、抗体医薬よりも優れた点がいくつかあります。
強い結合力・標的に対する制限がない、化学合成による製造が可能、抗原性の少なさなどが挙げられます。
株式会社リボミックはアプタマー関連の研究・開発で研究を重ねていますが、その成果に業界から大きな期待が寄せられています。

 

 

https://www.ribomic.com/technology.php

事業内容/株式会社リボミック

 

 

リボミックの初値と評価

創薬プラットフォーム「RiboARTシステム」を活用したRNAアプタマーを使った分子標的薬の研究・開発を主事業とする株式会社リボミックは、2014年9月に東証マザーズ市場に上場しています。

 

 

低空スタートだったが成長に期待したい。

 

 
上場時の公開価格は2300円で、公募株数は120万株、売買単位は100株でした。
最終的な初値は、1830円と公開価格の約20%マイナスという低い評価でスタートしています。
上場により調達した資金は、開発中の自社創薬の各パイプラインの研究・開発に充てられる予定です。

 

 

https://minkabu.jp/stock/4591

リボミック/MINKABU

 

 

リボミックの事件

アプタマー創薬の研究・開発を行う株式会社リボミックは、バイオベンチャー企業として業界内でも期待されています。
これまでに大きな不祥事・事件を起こしたことはありませんが、株式市場で株価が大幅に値下がり(暴落)する事象が過去に起きています。

 

 

過去には株価が暴落したこともある。

 

 
アメリカでの加齢黄斑変性を対象とした抗FGF2核酸アプタマー(RBM-007)の第2相臨床試験の結果が2021年末に発表されましたが、他の療法に比較して大きな改善が見られませんでした。
その結果を受け、年末の29・30日に同社株の売りが殺到しストップ安で年を越すことになります。
年明け後も値下がりは続き、ピーク時の株価を約70%も下回る大幅下落で大きなダメージを受けました。

 

 

https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/040700054/010700062/

リボミックが第2相未達で暴落の年越し、そーせいも全値戻しで2022年は波乱の幕開け/日経BP

 

 

リボミックのその後

アプタマー創薬技術と開発で業界内でも注目を集めた株式会社リボミックですが、商品化が期待された加齢黄斑変性の治療薬の治験では、有効性が認められない結果となりました。
望まれるような結果が得られなかったことから、創薬をメインとするのではなく技術提供メインのプラットフォーム型の企業として方針を変更する可能性が高くなっています。
一方で軟骨無形成症の臨床試験では、骨の成長を促進する結果が得られており、こちらに関してはさらなる治験によって有効性の実証が期待されています。

 

 

なかなか成果に繋がりにくい研究だが大変期待されている。

 

 

Ph1試験では重篤な副作用の発生事例が1件ありましたが、その後の適切な処置で症状はなくなりました。
忍容性に関しては特に大きな問題は起きておらず、この結果を踏まえてPh2a試験が校内で実施される予定です。
アプタマーに特化した創薬企業は世界でも希少で、今後の研究・開発に対する期待値は高い傾向にあります。

 

 

https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/release/23/04/28/16434/

リボミック、軟骨無形成症治療薬(RBM-007)の国内前期第II相臨床試験での投与開始のお知らせ/日経BP