日本だけでなく、海外への投資も盛んな今、ETFの中でも話題のHDVとはどんなものなのでしょうか?
HDVとは
銀行の金利が極端に低い日本では、
投資信託によって資産の運用をしている方が多い傾向にあります。
株式投資をするときに、国内の商品よりもアメリカの商品の方を活用する人も多いそうですが、
アメリカのETFは特に利回りの良さで注目されています。
アメリカのETFと言えば、VYM、SPDYがよく知られてますが、
HDVも配当金の高さから国内外の投資家間で話題のETFです。
HDVは、正式名称をiシェアーズ・コアアメリカ高配当ETF株と呼びます。
高配当のアメリカ株を数多く組み込んでいながらボラティリティも低いため、
長期保有をする方から人気を呼んでいます。
多くの有名なアメリカETFよりも新しく2011年から市場に登場した商品ですが、
モーニングスター配当フォーカス指数をベンチマークとしていて、
平均以上の配当を持続する上位74銘柄で構成されています。
HDVを運用しているのは、アメリカでもよく知られる運用会社のブラックロックが提供するファンドで、
高配当とともに、財政の健全性も加味した構成になっているところが、
投資家から支持されるポイントになっています。
世界的な規模で感染が拡大するコロナウィルスの影響は株価にも起き、
HDVも2020年初めころには価格を下げましたが、財政の健全な企業の多さから影響は一時的となり、
現在は回復傾向となっています。
HDVの主な特徴としては、キャピタルゲイン、インカムゲインに対しても期待ができるところにもあるでしょう。
今後、日本のアメリカETFの主力になる可能性を大きく含んでいます。
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HDVの構成銘柄
世界の金融・株式市場の中心は、経済大国のアメリカであることは言うまでもありません。
上場投資信託のETFも日本の商品よりも、アメリカのETFの方がより魅力的なものとなっています。
HDVも代表的なアメリカETFの一つで、世界でも有数の大企業の銘柄で構成されている特徴があります。
銘柄は全部で74になりますが、HDVの上位10の銘柄は世界で知られる大企業の集まりです。
飲料メーカー最大手でオリンピックのスポンサーとしても知られるコカ・コーラ、コロナワクチン治療薬の開発、
コスメ商品のメーカーとしても知られるジョンソンアンドジョンソン、
たばこメーカーの最大手フィリップモリスが上位10に含まれています。
石油関連大手のエクソンモービル、情報通信・メディア関連の大手AT&Tなどもここには含まれています。
上位10社の銘柄だけで、全体の50%を占めていますが、
いずれも高配当な銘柄で売買回転率も60%近くと極めて高いのも特徴です。
HDVは当初から利回りが高いことで知られており、3%から4%の利回りを常時維持しています。
配当金に期待できる銘柄で構成されていることと、
ボラティリティの低さから長期保有におすすめのETFの一つです。
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HDVのセクター比率
アメリカの有力企業の優秀な銘柄に投資ができるETFは日本でも利用する人は多い傾向です。
VYMやSPYDの知名度が高くなっていますが、安定した配当が期待できるHDVの評価も高くなっています。
世界的に有名な企業の銘柄が多いことも特徴ですが、セクターの幅広さもHDVの特徴の一つになっています。
最も比率が高いのが、ヘルスケア関連で約20%を占めています。
次に高いのは生活必需品関連で、約17%の比率となっています。
3番目はエネルギー関連で約16%、通信関連約14%、情報技術約9%と続きます。
一つのセクターに偏った感じではなく、セクター構成の幅広さは他のETFと大きな違いになっています。
集計した時の結果では、ヘルスケアがトップになっていますが、
比率の変化が大きく入れ替わりも激しいので活用する際に重視する必要はないと思います。
業績の安定した銘柄が中心で、安定感のあるファンドで
景気に左右されにくい傾向のため、長期保有をする人に適しています。
コロナで一時的に価格が下落した時期もありましたが、
市場に登場してから右肩上がりで安定感のある商品であることが分かります。
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HDVのメリットデメリット
世界最大の証券会社ブラックロックが運用するHDVは、リスクの少ない安定感が投資家から人気です。
財務の健全性の高さと、平均以上の配当を持続する企業を選定している点が安心感を生んでいます。
リスクの低いETFとして、初心者にもおすすめのHDVは数多くのメリットが存在します。
HDVはモーニングスター配当フォーカス指数を基準として、銘柄が選択されています。
ここでは財務の健全性と高配当の持続が基準となっており、安定感がある商品となっています。
次にディフェンシブな銘柄が多く、不景気に強いところが挙げられます。
生活必需品・通信・ヘルスケアなどは、不景気になっても
日常生活に欠かせないため、大きな落ち込みのリスクが低く不景気に強い傾向があります。
もう一つ配当金・株価の両方の上昇を期待できるメリットもあります。
共に右肩上がりの傾向が長く続き、安定感は抜群です。
メリットの多さはHDVの最大の魅力ですが、デメリットも2つ存在しています。
一つ目は、他のETFに比べて分散性がやや低い点になります。
日本での知名度の高いVYMの393銘柄に対して、HDVは75でやや少ない感じは否めません。
もう一つは、ディフェンシブな分野の多さがメリットである反面、この分野だけで70%以上を占めているため、セクターに偏りがある点です。
しかし、大きなデメリットは少なく、安定感のある取引を希望する方におすすめの商品です。
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