Tech(テック)特集!どのテックが世界を変えるのか,⑥アグリテック(Agritech)

アグリテック(Agritech)とは

アグリテック(Agritech)は農業全般におけるテクノロジーを活用した先進的な取り組み全般を指します。
日本の農作物における、常に独創的な技術と徹底した品質管理を追求し、日本の食の安全に貢献を目指しています。

 

飼料/肥料の現状は

現在、飼料の多くはトウモロコシ、麦類、ミレットなどの穀物、イネ科牧草が使用されています。
その中、日本国内では穀物を中心に対象の動物に適正な割合に配合した配合飼料が主流となっています。
飼料の確保は、食糧政策を考える上でとても重要なテーマとして位置付けています。
理由として牛乳や食肉の生産は、飼料の良し悪しによって食味に多大な影響を及ぼします。
先進国においては乳製品、食肉を好んで口にする結果、ここをマーケティングターゲットとしている発展途上国では先進国向けに食肉生産に穀物を飼料にしているからと考えられます。

 

飼料/肥料の今後は

食肉の生産の糧となる飼料の価格は、主にとうもろこしや大豆粕の価格上昇、原油価格高騰による海上輸送運賃の上昇等により、上昇傾向にあると考えられます。
また肥料についても同様です。
肥料の成分は、主に、窒素、リン酸、カリからなり、今後、肥料の効率的な施肥方法等の開発・普及をはじめ、肥料や肥料原料を安定的に確保していくことが重要となります。
窒素肥料は、大気中の窒素を原料としますが、工業的に生産するには多くの燃料を必要とします。
リン肥料やカリ肥料の原料は輸入に頼っている状態のため、肥料原料を確保するに当たっては国際的な関係に影響を受けやすいと言えます。
リン肥料の原料はリン鉱石を多く産出する中国と米国が輸出を制限しており、カリ肥料はカナダ等の4か国で全世界の産出量の8割を占めています。
その結果、リン肥料、カリ肥料の価格が急激に上昇すると推察されます。

 

アグリテックの今後は

アグリテックは、今後ますますマーケットを広げていくと考えられます。
その理由としてアグリテックはクラウドで酪農・畜産を効率化し、スマートアグリ分野に進出するため、ベンチャー企業への出資が活発化しています。
その一つである、株式会社ファームノートは北海道・帯広を拠点にクラウドを使った牛群管理システム「Farmnote」を開発している、スマート農業ソリューションのベンチャー企業です。
牛群管理システム「Farmnote」はスマートデバイスへのタッチ操作のみで牧場経営を「見える化」出来、様々な情報を使いこなす事が苦手な方でも簡単に操作が出来るものです。
アグリテックはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の妥結を見据えて、国際競争に負けない日本の酪農畜産農家を支援する目的で今回の出資をしています。