売る側も買う側も、地球にも嬉しいリユース事業を展開しているあの会社。
エコノスについて
リユース事業及びカーボンオフセットプロバイダー事業を主とする株式会社エコノスは、北海道北見市で1964年に北見シグナス商事株式会社として設立されました。
当初は松下電器製品の販売店として立ち上げられましたが、1978年にそうご電器と家電販売におけるFC契約を締結します。
1981年までに北見店・北見西富店・北見東急店・網走店・美幌店を開店、店舗数を拡大していきました。
その後、1993年にブックオフコーポレーションとFC契約を締結し中古書籍の仕入れ・販売の事業にも進出をしました。
1999年にはブックオフに続きハードオフコーポレーションと中古品の仕入れ・販売のFC契約を締結、同年中にハードオフ北見柏陽店、オフハウス札幌平岡店を開店します。
2000年にブックオフ江別高砂店、ハードオフ札幌北49条店を開店、着実に店舗数を増やしていきました。
2002年には、そうご電器の民事再生法申請による家電事業からの撤退があり、家電店舗をハードオフ・オフハウスに業態展開することを余儀なくされます。
2005年ハードオフ・ホビーオフ釧路春採店開店後、商号を現在の株式会社エコノスに変更しました。
その後も新店舗を毎年開店し、2006年札幌市に本社を移転した時点では、ブックオフ14、ハードオフ9、オフハウス7、ホビーオフ5、ガレージオフ1の計36店舗まで拡大しています。
2007年にはエコブログポータルサイト、エコナコトの運営を開始しWEB事業にも参入を果たしました。
また同年中にどんぐり共和国を開店、キャラクター事業にも参入しています。
2008年から2009年にかけても店舗数の拡大は続き、計49店舗にまでなりました。
インターネット通販ショップエコナミセの運営を開始してEC事業に参入しましたが、2010年にどんぐりガーデン閉店と共にキャラクター事業からは撤退しています。
翌2011年もブックオフ・ハードオフの店舗は増加していきましたが、カーボン・オフセット事業の特化を目的として連結子会社マイクライメイトジャパン株式会社を設立しました。
2013~2015年も店舗数を拡大していき、2015年6月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場を果たします。
その後カーボン・オフセット事業に関しては子会社の株を別企業に徐々に譲渡、2022年に全株式を譲渡して撤退することになりました。
https://www.eco-nos.com TOP/株式会社エコノス
エコノスの事業内容
リユース事業を主として北海道でフランチャイズ展開している株式会社エコノスでは、ブックオフ・ハードオフコーポレーションの店舗で中古品売買を行い地域にも貢献している企業です。
環境に優しく地球を大切にするとともに、便利で快適に楽しく暮らせる社会作りに貢献したいという理念から、エコロジーとエコノミーのエコと北の大地北海道のノースを掛け合わせてエコノスという社名が生まれました。
主要事業のリユース業では、不用品を売りたい方と欲しいものを手ごろな価格で買いたい人を結ぶ、リユースインフラの企業を目指し取り組んでいます。
ブックオフでは本・CD・DVDの売買、ハードオフでは、オーディオ・楽器・カメラ・パソコン等の売買、オフハウスでは、生活雑貨・ファッションアイテム・インテリア用品の売買、ホビーオフでは食玩・フィギュア・カード等の売買、ガレージオフではカー用品・パーツの売買が行われてきました。
既存店舗での販売以外に近年は当たり前になっているEC通販もエコノスでも行われており、各ショップで取り扱っている商品をAmazonで購入可能です。
リユース事業以外では、家財整理サービスを提供するグッドセルの運営も行っています。
遺品整理士認定協会の提携企業として認定されており、安心・安全に依頼することが可能です。
作業完了まで担当責任者が選任され、情報を正確に把握して進めることでより良いサービス提供に繋がっています。
https://www.eco-nos.com/reuse 事業内容/株式会社エコノス
エコノスの初値と評価
ブックオフ・ハードオフのFC店運営を主に事業展開する株式会社エコノスは、2015年6月に札幌証券取引所アンビシャス市場に上場しました。
株式公開時の公開価格は600円で、公開株数は184000株、公募株数は100000株となっています。
売出株数は84000株、売買単位は100株で、上場時の初値は1320円と公開価格の2倍を上回る上々のスタートを切ることができました。
株式上場により調達した資金は、リユース事業(ブックオフ・ハードオフ店舗)の新規出店に必要な設備投資に充てられた事でしょう。
https://minkabu.jp/stock/3136 エコノス/MINKABU
エコノスの事件
北海道を拠点に、ブックオフ・ハードオフ等のリユース品売買の店舗を、フランチャイズ加盟店として展開する株式会社エコノスは店舗数を年々増やし業績を向上させてきました。
エコノスの全国的に報道された不祥事としては、従業員による架空仕入れ・現金の不正取得の事件が2024年に発生しています。
同社では、この件に関して特別調査委員会を設置し調査にあたると公表しました。
対象の店舗では3200万円を超える所在不明な金額が発覚、同社の調査報告書によると不正の当事者となっている店舗の店長が内部監査の調査中に失踪し、ヒアリングが不可能な状況ではあるものの、店舗に残された帳票・データ、防犯カメラの映像等により架空買取が行われたことは間違いないとされています。
買取伝票の確認作業の形骸化、買取時のチェック体制の不備・脆弱性などが問題視されました。
また棚卸の管理体制、コンプライアンス意識の不足なども発生要因として挙げられ、早急な改善・対策が求められる事態となりました。
https://minkabu.jp/stock/3136 〔会計不正調査報告書を読む〕 【第157回】株式会社エコノス「特別調査委員会調査報告書(2024年6月25日付)」/Profession Journal
エコノスのその後
ブックオフ・ハードオフの北海道地方におけるFC加盟店として地域に貢献してきた株式会社エコノスは、2024年初頭に従業員による商品買取偽装、架空買取で買い取り代金を不正に横領する事件が発覚し大きな話題となりました。
特別調査委員会の調査報告後、商品買取時のチェック体制構築・ルール強化、棚卸時のルール強化、棚卸時の第三者によるチェック体制の構築、内部監査体制の強化、システムの改修、コンプライアンス意識の向上を再発防止策として発表しています。
不正が行われてしまう環境と土壌を無くすことが最大の改善と考え、健全な経営体制を速やかに構築することが求められました。
ブックオフ・ハードオフのFC加盟店になって以降、他業種への参入を積極的に行っていた時期もありましたが、現在はFC店としての事業に集中し、リユース・リサイクルにより社会に貢献しています。
2024年末現在、ブックオフ17店、ハードオフ15店、オフハウス17店、ホビーオフ17店、ガレージオフ1店を展開しており、さらに店舗拡大することが検討されている状況です。
https://www.eco-nos.com/company 会社紹介/株式会社エコノス