バイオ事業でも期待されている、日本初の角膜コンタクトレンズ実用化に成功したあの会社。
メニコンについて
視力の低下を補い快適な生活を送るために欠かせないコンタクトレンズを主要商品とする株式会社メニコンは、日本初の角膜コンタクトレンズ実用化に成功した翌年の1952年に日本コンタクトレンズ研究所として誕生しました。
1953年にM.Tコンタクトレンズという商品名で日本での商品化1号の角膜コンタクトレンズを販売しています。
1957年に株式会社化し日本コンタクトレンズ株式会社が設立されました。
1965年に社名を東洋コンタクトレンズ株式会社に変更、1967年にはメニコンが商標登録されています。
1970年代になると1970年にメニコン8、1973年にメニコンソフトという新商品が続けて発売、1977年にはフランスにメニコンヨーロッパが設立されました。
1977年から1979年にかけてはメニコンO2の発表・発売があり、大きく業績を伸ばしていきます。
1984年に関工場を新設した後、眼内レンズの製造が国内で初めて承認されました。
1986年のメニコンEX発売から1年後の1987年に、東洋コンタクトレンズとメニコンが統合し、株式会社メニコンが発足しています。
1990年代からは多くのイベントへの協賛も開始、1991年にメニコンスパーコンサートが開始、翌年のメニコンソフト72発売を経て1994年にはJリーグとオフィシャルサプライ契約を締結しました。
サッカーの発展に貢献する目的で日本クラブユースサッカー東西対抗戦の特別協賛も開始しています。
1996年にはモータースポーツ業界にも参戦、ルマン24時間、鈴鹿1000kmレースにメニコンサードとして挑むことになりました。
1997年には人用のみではなく、犬用の眼内レンズメニわんフレンズが発売されています。
1998年眼科医療用医薬品の発売を経て、2000年に新商品メニフォーカルZ、メニフォーカルソフトSを同時に発売開始、好評を博しました。
2003年に犬用レンズ製造のメニワン設立、フランスにメニコンホールディングスヨーロッパを設立など海外へと事業を拡大していきます。
2005~2008年に掛けても、新商品を立て続けに販売するなどで業績は順調にアップしていきました。
2010年代になると2010年メニコンチャイナ、2011年シンガポール工場新設など、海外事業はさらに拡大する傾向です。
定額制コンタクトメルスプランが好評で、2013年には会員数は100万人を突破しました。
2014年にはオランダ工場、メニコンコリアの設立があり、2015年に満を持して東証、名古屋証券取引所一部に株式を上場しています。
同年には遠近両用のコンタクトを発売するなど、市場のニーズに沿った商品の提供で業績を伸ばしてきました。
定額制コンタクトの会員数はその後も順調に増え、2019年には130万人を突破しています。
2020年代に入ると、犬の幸せを目的とする新サービスアンド・ディーがスタートしました。
翌年に一時預かり可能な犬用新施設もオープンしています。
2023年に2WEEKメニコンReiマルチフォーカルを発売、新しい定額制サービスMiru3CPLANもスタートしました。
ドイツに海外法人を設立、東南アジアの販売会社3社の株式取得など、海外への進出も順調に推移し現在に至ります。
https://www.menicon.co.jp TOP/株式会社メニコン
メニコンの事業内容
日本初のコンタクトレンズ実用販売で知られる株式会社メニコンはコンタクトレンズ及びその関連商品の製造販売を主とし、様々な事業にも進出しています。
コンタクトレンズ事業では、日本での先駆者としての経験と技術を活かし、世の中にないコンタクトレンズを作り出す努力を常に続けてきました。
安全性・快適性を追求し開発されたコンタクトレンズは、多くのユーザーから支持されています。
総合研究所では新商品の開発はもちろん、次世代コンタクトレンズを生み出すために新しい素材の研究・開発も行ってきました。
それぞれのコンタクトに合わせたケア用品が発売されている背景には、研究所でのコンタクトを総合的に考えた研究・開発の成果があります。
人用のコンタクトレンズ開発で培った眼科分野の知識と技術は動物用の眼内レンズにも活かされています。
1997年日本初の動物用眼内レンズ発売により、白内障を患った犬の眼内にレンズを挿入し大きな凱善成果を上げてきました。
その後に開発・販売されたメニわんコーニアルバンテージわんは、犬猫用の治療用コンタクトレンズで角膜を保護し、キズの治りを早めるとともに疼痛も抑制しています。
https://www.menicon.co.jp/company/business 事業内容/株式会社メニコン
メニコンの初値と評価
コンタクトレンズ及びアイケア商品の製造・販売を手掛ける株式会社メニコンは、2015年6月に東証一部市場に上場を果たしています。
株式公開時の公開価格は1700円で、公開株数は2645000株、公募株数は1500000株、売出株数は1145000株でした。
売買単位は100株で、上場後の初値は2950円と公開価格を70%以上上回る順調なスタートを切っています。
株式上場により調達した資金は、事業拡充に必要な設備投資及び広告宣伝費に充てられた事でしょう。
https://minkabu.jp/stock/7780 メニコン/MINKABU
メニコンの事件
高品質のコンタクトレンズ及び関連商品を製造販売する株式会社メニコンは、創業から長きに渡ってコンタクトレンズ業界のトップ企業として活躍してきました。
創業からこれまでに業界・世間を賑わした事件としては、子会社の通販サイトから個人情報が流出する問題が2018年に発生しています。
メニコンの子会社で同社のコンタクトレンズを販売するダブリュ・アイ・システム運営の会員サイトエースウェブ倶楽部において外部からの不正アクセスがあり、顧客のクレジットカード情報が流出しました。
不正利用は27件で約668万円の被害が確認され、警察に被害相談を行う事態となりました。
流出した個人情報は顧客のカード番号、有効期限などで約3400件の情報流出が疑われています。
カード会社からの不正使用の可能性の言及があり、第三者機関にメニコンが調査を依頼し不正利用が判明しました。
https://www.menicon.co.jp/company/news/vol679.html エースコンタクト会員専用サイト「A-Web倶楽部」におけるお客様情報流出に関するお詫びとお知らせ/株式会社メニコン
メニコンのその後
メニコンでは、コンタクトレンズの研究・開発で培ったノウハウと技術を環境・バイオ事業にも活用しています。
これまでの経験を活かし、メニコンならではの高品質な製品で環境ビジネスの可能性を拡大することが可能です。
アグリ革命の取組では、稲刈り後に残ったわらは土と混合され分解されますが、分解が十分でない状態で水が入ると有毒なガスが発生する可能性があります。
わらは焼却処分することが一般的でしたが、環境上の問題を指摘されることも多くなっていました。
メニコンでは、レンズケア用品の開発・製造で培った酵素技術を活用し、わらの分解を促進する分解促進剤アグリ革命の開発に成功しました。
酵素によってわらを分解することで、焼却による環境問題ガス発生問題を削減することができました。アグリ革命は発売以来、新潟をはじめ多くのコメ生産農家が利用しています。
https://www.menicon.co.jp/company/enzyme/01 アグリ革命/株式会社メニコン





