多額の和解金を支払う問題もあったが、今でも世界中でネットサービスを提供しているあの会社。
ジグソーについて
インターネットサービスの充実と活用が企業の業績向上には欠かせない時代となっていますが、ジグソー株式会社はシステムマネージメント、クラウドセキュリティ、IoTエンジンなどネット上のサービスを幅広く展開する企業です。
2001年に北海道札幌市で設立した当初は、LinuxOSの研究・自社開発を目的としていました。
2008年に設立当初の商号アイビー・テレコム(株)を現在のジグソー株式会社に変更しています。
商号変更と共に、コンピューターの各種システム管理及び障害対応等の運用サービスを事業目的にしています。
2014年に東京本社を開設、同時に各種クラウド向けのマネージメントサービスの提供をスタートしました。
またオートディレクションプラットフォームのpazzleのリリースもこの年になります。
会社設立から15年の2015年に東証マザーズ市場には念願の上場を果たすことになりました。
同年6月に、自動制御技術を応用したIoTデータコントロールサービスのIoT-A&AServiceを提供することで事業を拡大しています。
2017年には新たなプロジェクトとして色信号制御技術を応用したNEW-VISIONがスタート、医学博士の富田博教授が同社のフェローに着任することとなりました。
NEW-VISIONプロジェクトでは頭部装着型映像提示装置の国内特許を取得、後にアメリカやヨーロッパ5ヶ国においても特許を取得しています。
2019年には、企業向けのグローバルサービス提供を目的にアメリカ・サンフランシスコに子会社を設立、同時にマネージメントサービスのコントロールセンター及び研究開発を目的としてカナダ・トロントに子会社を設立しました。
2020年に事業規模拡大に伴い、丸の内にオフィスを新たに開設、翌2021年にはIoT関連事業拡大に対応するため札幌にSCCN44を新設、マルチクラウド包括支援サービスのJIG-SAWPRIMEの提供もスタートしました。
その後も自動セキュリティサービスのSafing、IoT双方向通信ソフトウェアのNEQTO Engine Linux版の提供を続けてスタートするなど、着実に事業を拡大しています。
ジグソーの事業内容
A&A技術及びスマートマシン、人工知能開発で、様々なシステムマネジメント・IoTサービスを提供するジグソー株式会社は自動検知と自動制御からなるA&Aをサービスのコアコンセプトとしています。
従来からあるOTとITを融合させ進化させたもので、デバイス・クラウドデータを自動監視・検知・制御が可能になります。
クラウドオペレーションサービスのJIG-SAWOPSは顧客が契約しているクラウドや保有サーバー、ストレージの自動監視・制御を行うマネージメントサービスです。
システム運用が自動化されることで、業務不可を軽減することが可能になります。
人と自動運用ロボットの二重体制でサービスを運用するので、生涯安定性も大幅に向上します。
IoTテクノロジーサービスのNEQTOは、IoT化対象の危機や装置にソフトウェアを内蔵し、データの生成・取得、通信、検知等のすべてのプロセスをカバーする多機能サービスです。
同社独自開発のNEQTOを元にしたサービスではハードウェアをクラウド環境で双方向制御することが可能で、データの計測や通信も自由にコントロールすることができます。
JIG-SAW OPSの運用に欠かせないPUZZLEはA&Aを実現可能にしたハイテク基盤で、統合監視・運用・制御を自動で行います。
高度な技術を駆使した様々な事業で、顧客から大きな信頼を得ています。
ジグソーの初値と評価
IoTビッグデータを元にしたインターネット上における自動マネージメントサービスを提供するジグソー株式会社は、2015年4月に東証マザーズ市場に上場しています。
株式公開時の公開価格は2390円で公開株数は287500株、公募株数は200000株、売買単位は100株でした。
上場後の初値は8040円と、公開価格を236%上回る高値を記録する最上級のスタートを切っています。
株式上場により得た資金は、監視ロボット、人工知能、スマートマシンの研究開発及びかかわる人員確保の人件費、人員の拡充に伴って本社設備の増強及びオフィス移転の費用等に充てられています。
https://minkabu.jp/stock/3914 ジグソー/MINKABU
ジグソーの事件
システムマネージメント及びIoT各種サービスを提供するジグソー株式会社は、数々のサーバーやプラットフォームを用いて幅広いサービスを実現しています。
設立から20年超で実績も豊富ですが、上場以前に一度委託業務の不履行を理由に業務委託開発費返還請求の訴訟をされたことがあります。
ソフトウェア・ハードウェアの制作・販売を手掛ける企業とジグソーは、新手法でサーバーデータをバックアップする新製品の開発業務の委託契約を締結しました。
当初の納期までにシステム開発は完了せず、その後も開発業務に係る費用等を委託会社が支払い、納期も大幅に遅延、最終的に納品されたシステムの完成度が不十分且つ要望に応えることができなかったため、契約不履行による返還訴訟が行われました。
最終的に委託先業者との間で和解が成立し、和解金8000万円が支払われています。
http://outsiders-report.com/archives/89 ジグソー(東マ:3914) 上場前に業務委託開発費返還請求訴訟に実質敗訴、訴状&和解調書全文公開/アウトサイダーズ・レポートウトサイダーズ・レポート
ジグソーのその後
設立から長きに渡りデータコントロール事業を提供してきたジグソー株式会社は、商号をJIG-SAW株式会社に変更後もIoTビッグデータを活用したマネージメントサービスで多くの顧客に貢献しています。
マネージメントサービスの質の向上を目的に、北海道・札幌とカナダ・トロントにコントロールセンターを開設、国内・海外の2拠点によるデュアルマネージメントで、世界中のネット環境を自動制御するサービスを実現させました。
2つのコントロールセンターは24時間365日監視業務を遂行していますが、マネージメントエリア、開発エリアなどの司令塔部門も集約されています。
耐久性の高さと高セキュリティを備えたコントロールセンターは、ハイクオリティなマネージメントサービスの提供を実現可能とし、Puzzleを活用した運用サービスと関わるテクノロジーの開発にも注力、さらには環境リスク対策にも余念がありません。
https://www.jig-saw.com/news NEWS/JIG-SAW株式会社