再生医療薬の製造・販売・開発で成長しているあの会社。

サンバイオについて

医療技術の発達は人が健康に生活を送るために欠かせないものです。
サンバイオ株式会社は、中枢神経疾患を対象とした再生細胞薬の製造・販売・開発を主要事業とする企業として活躍しています。

2001年2月にアメリカのカリフォルニア州でSanBioInc.として設立されました。
同年11月に現在の基本技術に関する知的財産を同業他社より譲渡を受けます。
2009年に帝人株式会社と日本におけるSB623の脳梗塞専用実施特許権許諾契約を結びました。
翌2010年5月にはアメリカFDAから臨床試験開始の承認、9月にアメリカ・カナダでのオプション契約を大日本住友製薬と締結、開発に拍車がかかることとなります。

 

  

アメリカで設立された。

 

 

2013年に日本法人のサンバイオ株式会社を設立、同年中に外傷性脳損傷用途でSB623の承認をFDAから、また脳梗塞用途での臨床試験フェーズ1/2の患者への投与も完了、2014年には日本法人を親会社とする親子逆転の企業再編が実施されました。
臨床試験をその後も着実に実施し、2015年に東証マザーズ市場に上場を果たします。
慢性期脳梗塞・外傷性脳損傷の各分野において臨床試験を日米で実施、2017年にはアメリカのCIRMから臨床試験に大した2000万ドルの補助金も獲得しました。
2019年にSB623が厚労省から再生医療製品として先駆け審査指定制度の対象品に指定されます。
同年内に欧州で先端医療医薬品指定を受けるなど、開発は順調に推移していきました。
2021年にはシンガポールにアジアで最初の子会社を設立、2022年にSB623が再生医療等製品製造販売承認申請を完了したのを契機に証券市場を東証グロース市場に移行、同年末に再生医療等製品製造業許可を取得し現在に至ります。

 

 

https://www.sanbio.com

TOP/サンバイオ株式会社

 

 

サンバイオの事業内容

アメリカで誕生し2013年に日本で再生医療の開発を主に行っているサンバイオ株式会社は、外傷性脳損傷、脳梗塞、脳出血等を対象とする治療薬SB623を主力医薬品として開発しています。
SB623は成人骨髄を由来とする間葉系幹細胞を培養し加工、製造された治療薬で脳内の神経組織に投与することで再生機能を誘発させ、運動機能改善の効果を期待される薬品です。
特に外傷性脳損傷の治療薬としての期待が大きくなっています。
外傷性脳損傷は激しい店頭や交通事故等で外部から頭部に大きな力が加わり、脳組織が損傷することで起きる疾患です。

  

 

再生機能に期待ができる治療薬が開発された。

 

 
この疾患からは、感覚障害、記憶障害、半身のまひなど完治せず一生障害を持って生きなければならないような症状が多くなっています。

サンバイオが製造開発しているSB623は脳損傷により慢性的に運動機能に障害を負っている患者さんの症状を軽減する治療薬として、長期の臨床試験を行い改良を続けています。
日米グローバルな形で行われてフェーズ2臨床試験で慢性運動機能障害の患者を対象に、約1年に渡ってランダム化二重盲検比較試験が実施されました。
この試験では脳内の受傷箇所を中心にSB623を直接投与、重度の18~75歳の方を対象として行われました。
18の評価施設で6か月後の改善料を検証した結果、主要項目での改善量は概ね達成され、安全性の新たな懸念も認められない優良な結果が出ています。

 

 

https://www.sanbio.com/advantage

SanBioの細胞治療薬の強み/サンバイオ株式会社

 

 

サンバイオの初値と評価

再生医療のベンチャー企業として医薬品の開発・製造・販売を行っているサンバイオ株式会社は2013年に東証マザーズ市場に上場しました。
上場時の公開価格は2000円で公募株数は400万株、売出株数は250万株です。
売買単位は100株、上場時の初値は1710円と公募価格を14.5%下回る低調なスタートとなりました。

 

 

上場時は低調なスタートとなった。

 

 
上場当時バイオ関連株の人気が低調に推移していたこと、100億円超の大型案件であったこと、同年の決算が赤字予想であたことなどが公募価格を下回る主な要因となりました。
上場により調達した資金は臨床試験や設備の拡充など、研究開発費用に充当する予定となっています。

 

 

https://minkabu.jp/stock/4592

サンバイオ/MINKABU

 

 

サンバイオの事件

外傷性脳損傷に治療薬S623の開発・製造を手掛けるサンバイオ株式会社は、医療ベンチャー企業として注目されています。
2019年に株式市場を揺るがすサンバイオショックと呼ばれる事象が当時大きな話題となりました。

 

 

株価急落は市場に衝撃を与えた。

 

 
2019年当初東証マザーズの時価総額ランキングでトップとなっていたサンバイオは同年1月末に株価が急落、同日のマザーズ市場は同社の株安に引っ張られる形で前日比8%の大幅安になるなど大きな影響を与えました。

2018年11月にSB623の臨床試験において外傷性脳損傷に効果があると発表、このことで株価が大幅に上昇しマザーズ市場で時価総額トップに上り詰めたのですが、第2相の臨床試験で主要評価項目を達成することができず株価が急降下したことが原因となりました。
またサンバイオは元々アメリカで誕生し、日本法人が立ち上げられ後に日本法人を親会社にするという特殊な形で事業が続けられていますが、2023年7月にアメリカの子会社の職員全員を解雇、創業地のアメリカから事業撤退しています。
アメリカでの事業機能を撤収したことで事業継続についての様々な憶測が飛び交う事態となりました。

 

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/de4c86c2c31edeaf6d2b04a1bc3be94dbc786179

サンバイオが事実上の「アメリカ撤退」、窮余のリストラ策/Yahoo!ニュース

 

 

サンバイオのその後

細胞治療薬開発の創薬ベンチャー企業のサンバイオ株式会社はアメリカで誕生後、日本で再生医療の治療薬開発に長く取り組んできました。
アメリカからの撤退など、様々な試練を乗り越え主用医薬品のSB623などの治療薬の製造・販売を行っています。
再生医療製品に関しては2014年に施工された改正薬事法で再生医療薬品の早期承認制度が制定され、販売までの期間が大幅に短縮されることとなりました。

 

 

今後も素晴らしい治療薬が開発される事を期待したい。

 

 
安全性が確認され、有効性が推定された場合期限付きまたは条件付きで当局が早期で特別に承認することが可能です。
この制度は日本独自の制度で再生医療薬の製造をサポートする形となっており、再生医療薬の開発を行う同社にとっては開発を後押しする制度です。
新しい治療薬を世界に届けるという高い理念を持ち、治療薬開発に努めている企業です。

 

 

https://www.sanbio.com/advantage/point01

SanBioの開発技術/サンバイオ株式会社