利用した事のある店舗も多いのでは?再生エネルギー事業にも参入しているあの飲食会社。
海帆について
幸せな食文化の想像を企業理念とし、居酒屋業態を中心とした飲食店の運営・企画開発及び再生可能エネルギー事業を展開する株式会社海帆は、一時期業績の悪化に苦しみながらも事業を幅広く運営しています。
2003年4月に愛知県名古屋市で飲食店経営を主事業とする有限会社海帆が設立されました。
同年6月になつかし処昭和食堂 小幡店が1号店として開店、翌年に有限会社から株式会社へと変更をしています。
2010年には昭和食堂を運営会社から9店舗一括で取得し、複数の店舗を運営することとなりました。
2012年に株式会社魚帆を子会社化するなどで事業を拡大し、2015年4月に東証マザーズ市場に満を持して上場します。
2019年には立喰い焼き肉 治郎丸、海鮮個室居酒屋葵屋を事業譲渡により取得、より幅広い業態の飲食店を運営することになりました。
2020年はコロナ禍による店舗休業などもあり、業績が悪化し不採算店の閉鎖などが続くことになります。
翌2021年に株式会社ファッズとの間で飲食チェーン新時代のフランチャイズ契約を締結、鈴鹿市・津市・大垣市・岐阜市の既存店舗を新時代としてリニューアルオープンしました。
2022年には市場区分見直しにより、マザーズ市場からグロース市場に東証の市場が移行されます。
同年に再生可能縁るぎー事業参入を目的として子会社のKR ENERGYJAPANを設立、太陽光発電設備を全国各地に設立し、新たな事業への展開も着々と進んでいます。
TOP/株式会社海帆
海帆の事業内容
幅広い業態の飲食店を全国展開する株式会社海帆では、顧客のニーズに応えて新たなコンテンツや店舗の開発も積極的に行っています。
創業当初から運営する昭和食堂は昭和30年代を思わせるレトロな雰囲気で各地の郷土料理を取りそろえる上質なメニューが人気の居酒屋です。
フランチャイズとして運営する新時代は安くて旨いがコンセプトで、一度食べたら病み付きになると言われるバリモチ鶏皮串の伝串など幅広いメニュで人気を集めています。
東京浅草に出店するしんぱち食堂は焼き魚のメニューが20種類もあり、低価格で美味しい和定食が楽しめるお店です。
治郎丸は厳選した高級肉をお手頃価格で楽しめる立ち食い焼き肉店で、渋谷と神奈川県野毛に店舗を構えています。
この他にも宮崎の郷土料理が味わえるえびすや、バリ島独特の雰囲気をモチーフにしたカフェレストラン BABYFACE Planet’s、スタイリッシュでモダンな和食店葵屋など個性的な飲食店を展開しています。
再生可能エネルギー事業と共に、店舗で使用される農作物の栽培にも取り組む予定で食材の安定確保に繋がるものとして評価されています。
https://kaihan.co.jp/service/food
飲食事業/株式会社海帆
海帆の初値と評価
居酒屋等の飲食店を全国展開する株式会社海帆は、2015年4月に東証マザーズ市場に上場を果たしています。
株式公開時の公開価格は1020円で公開株数は69万株、公募株数は30万株売買単は100株でした。
上場時の初値は1800円で公開価格を約76%上回る好調なスタートを切ることができています。
株式上場により得た資金は新規出店予定の店舗の出店資金及び既存店舗のリニューアル資金などに充てた事でしょう。
昭和のレトロな雰囲気を醸し出した昭和食堂の売り上げが好調なことや初期投資を抑え、顧客・立地に合わせて業態を使い分け業績が良好なことなどが初値の上昇に繋がりました。
海帆/MINKABU
海帆の事件
創業以来個性的な飲食店の全国に展開し、多くの地方で人気を呼んでいる株式会社海帆は、業態を改良しながら規模を拡大しています。
創業から順調に事業を拡大していきましたが、2020年に起こった新型コロナウィルスの世界的な流行により多くの飲食業の企業同様に業績が大きく低下しました。
2020年3月期に約3億円の債務超過となり、翌年3月期には不採算店の撤退などでコスト削減を図りますが、債務超過は約6億円とさらに膨らんでいきます。
その後、居酒屋新時代のフランチャイジーとなり、同年7月期から新時代へと業態を変更したことが功を奏し、売上高は徐々に回復傾向となりました。
22年3月に約13億の増資を実施し資金を調達できたことから債務超過が解消され、東証から指定されていた上場廃止猶予期間入り銘柄解除に繋げることができました。
https://www.foodrink.co.jp/news/2022/06/3073916.html
海帆、上場廃止銘柄から解除。今は「新時代」頼み。/FOODRINK NEWS
海帆のその後
昭和食堂と全国フランチャイズの居酒屋新時代を全国展開する株式会社海帆は、主要事業の飲食事業の他、近年は再生エネルギー事業にも参入しています。
世界的に大きな課題となっている地球温暖化を抑制するためには、多くの国・地域が協力して改良することが求められています。
海帆では飲食事業を主とする企業として、環境改善可能な事業の再生可能エネルギー事業へと一歩を踏み出しました。
一定の広さが確保できる土地を選定、太陽光発電設備を設置するとともに土地の一部で農作物の栽培を併せて行える計画を立てています。
収穫した農作物は同社が運営する飲食店へと供給され、自然エネルギーと食材確保を並行して行える事業形態を目指した取り組みです。
稼働している太陽光発電設備は50を超えており、農作物栽培が軌道に乗ればサステナブルな社会の実現への貢献が可能となります。
https://kaihan.co.jp/service/energy
再生可能エネルギー事業/株式会社海帆