より良い商品開発はもちろん、陳列やキャンペーンにもこだわり、ヒット商品を生み出そう!
ディストリビューション(配荷)とは
近年は商店街などの専門店よりもショッピングモールや大型スーパーなどが多くなり、
店舗面積の広さはもちろん、商品の種類や数量の多さが売りのお店が増えています。
店頭に並ぶアイテムが多くなると、
メーカー・ブランドにとっては自社商品が並ぶ比率が重要になります。
自社ブランドや商品が一手の店舗の店頭に並んでいる比率のことを、
ディストリビューション(配下率)と呼びます。
ディストリビューションの求め方は、
特定の商品が置かれている店舗数を商品が購入されるであろう店舗数で割る計算になります。
インターネットがビジネスにおいても欠かせない現代社会では、
ネットショップ(ECサイト)で購入する顧客も多くなっています。
しかし、日用品や生活雑貨など日常的に購入する機会が多いものや医薬品などは、
店頭に並んでいる商品から選ぶ比率が高く、
店舗が興味を持ち店頭に陳列してもらうことが重要になります。
ディストリビューションが高いことは自動的に顧客から興味を持たれている、
支持されている可能性が高いことの表れで、必然的に購買に繋がりやすくなります。
新商品が発売されたときや季節ごとのイベント時など、
広告やテレビコマーシャルなどで宣伝に力を入れているタイミングでは、
特にディストリビューションが重視される傾向にあります。
新商品発売時に様々なメディアに広告を出して商品の認知度を上げても、
店頭に商品が陳列されていないと、顧客に購入してもらう可能性が無くなります。
店頭に並んでいないことで、「この商品はあまりよくないのではないか」という
疑念を持たれてしまう可能性もあり、
ディストリビューションを高める戦略が商品の売り上げアップには欠かせません。
そのコンテンツ、潜在顧客に届いてますか?コンテンツマーケ成功の要はディストリビューション戦略にあり/MarkeZine
説明用の例や事例
店頭でイベントやキャンペーンなどで専用の展示ブースなどが置かれていると、
違うものを購入する目的で訪れていても、
興味を持ってつい購入したという経験は多くの方が持っています。
キャンペーン商品や新商品をメーカーやブランドが発売するのは、
多少は広告宣伝費が上がっても、商品がヒットする、
売り上げがアップすることを期待して行っています。
商品の売り上げをアップするためにはメディアへの露出なども重要ですが、
やはり実店舗の店頭で顧客に興味を持たせることが欠かせません。
店頭に商品が並んでいる率の高さ(ディストリビューション)を上げることは、
多くのメーカーが戦略として使っています。
ディストリビューションアップに販促ツールを利用することは、
これまでにも様々な商品での成功事例があります。
スキンケア商品・化粧品は特に販促ツールを有効活用しているカテゴリーで、
ある化粧品ブランドが行った販促ツールの設置方法は、
一般的なものに少し改良を加えてディストリビューションをアップさせています。
大手ドラッグストアチェーンと考えた案は、
競合の商品の多い定番商品の棚のみに重きを置くのではなく、
店舗内の空きスペースを有効活用し、設置場所・方法を固定せず対応する形でした。
例えば、シャンプーやボディソープなどのバス商品の置き場近くのスペースに販促ツールを置く、
スキンケア商品の近くに置くなど、女性客が多く訪れる棚の近くに絞り、
新商品をアピールすると購入率が大きくアップしました。
この取り組みは、ドラッグストアチェーンの大型店で検証を行い、
良好な結果が出たことから全店舗へと展開し、
ディストリビューションの大幅アップとともに商品の売り上げ目標到達にも繋がりました。
このメーカーは、メーカーとしての知名度、
ブランドの認知度においては大手メーカー・ブランドに劣っていましたが
販促ツール活用の改善で知名度の大幅向上にも成功しています。
マーケティングとして活用できる点
メーカーやブランドは、新商品やサービスを常に研究・開発して、売り上げの向上を目指しています。
しかし市場には様々な業種・部門で新商品が、サービスについては
毎年何千・何万と登場しているにも関わらず、ヒットするのはごく一部に限られています。
商品の売り上げを向上させるために、各メーカー・ブランドは
マーケティング専門の部署やコンサルタントのサポートにより戦略を練っています。
マーケティングにおいては市場シェア・売上高・顧客内シェア・認知率などが重要で、
それぞれに沿った戦略が考えられています。
その中で、ディストリビューション(配下率)も
マーケティング戦略に欠かせないツールのひとつです。
ディストリビューションは、商品・サービスがどのくらい
小売店の店頭に並んでいるかを示す数値で商品が認知されているかのポイントにもなります。
近くのお店、またはいつも行くお店になければ、
別の店に行かずにそこにあるもので代用することが多いタイプの商品やディストリビューションが、
商品の売り上げに大きく影響します。
つまり、お店側に確実に店頭に置いてもらえるようなマーケティング戦略が必要になります。
これは定番商品の改善や、リニューアルを検討する際にも重要なポイントです。
例えば、ある定番商品のディストリビューションが前年比で10%低下していたとすると、
リニューアルをせずに販売を続けると、翌年には大きくディストリビューションも低下して
売り上げの大幅ダウンに繋がる可能性があります。
メーカー・ブランドのマーケティング担当者はディストリビューションの変化を常に意識し、
営業活動を行うことが重要なのです。