紙媒体離れが起こっている現代に、ネットを活用した購読サービスを展開しているあの会社。

富士山マガジンサービスについて

インターネットを活用した雑誌定期購読サービスを主事業とする株式会社富士山マガジンサービスは、2002年7月にネットエイジのインキュベーション事業として設立されました。
同年末にFujisan.co.jpをリリース、雑誌定期購読のサービスを開始しています。

翌2003年に株式会社大阪屋と業務提携を結びました。
2006年には本社を渋谷区に移転、同年末に開発子会社のFujisan Magazine USAを設立します。
2007年に紙媒体ではないデジタル雑誌ストアをリリース、デジタル雑誌販売にも参入を果たしました。
2008年には携帯向け定期購読雑誌サイトFujisanモバイル、法人向け定期購読サービス富士山法人プレミアムのサービスを続けてリリースします。

翌2009年にはメディア事業のサービスも開始、携帯メディアサイトのMagMe.jpがリリースされました。

 

 

雑誌を持ち歩かずとも読めるのは便利だ。

 

 
また同年内に受注から配送まで一括請負するFujisan Value Chain Supportサービスも開始しています。
2010年には、中国語雑誌及びアメリカ直輸入雑誌を一斉に取り扱うサービスが開始、同時にiPhone・iPad対応版のFujisan Readerもリリースされました。
2012年にFujisan Readerのandroid版がリリース、2014年には取扱い雑誌数は1万誌を突破するまでに事業が拡大されています。

そして2015年に東証マザーズ市場に待望の上場を果たしました。
2018年に大手広告代理店の電通と共同で電子雑誌の取次会社magaport事業を開始しています。
株式会社イードと共同で、雑誌出版社向けEコマース構築・運営サポートを行う株式会社イデアを2019年に設立しました。
2021年になると図書館流通センターとの間で業務提携契約を締結、電子図書館の読み取り放題のサービスをリリースし、現在に至ります。

 

 

https://www.fujisan.co.jp TOP/Fujisan.co.jp

 

 

富士山マガジンサービスの事業内容

日本最大級の雑誌オンライン書店として知られるFujisan.co.jpの運営を行っている株式会社富士山マガジンサービスではFujisan.co.jpを介して様々なサービスを提供しています。
取扱いする雑誌は1万誌を超えており、デジタル雑誌も2500誌以上提供されるなど、充実したサービスが魅力です。
販売されるのは、本屋さんで普通に販売されている紙の雑誌とスマホやタブレット、パソコンで読むことができるデジタル化された雑誌の2種類となっています.

また過去に遡ってバックナンバーの定期購読可能な雑誌が多いのは大きなメリットです。

 

 

購読前にサンプルチェックもできる。

 

 
最新号の試し読みやサンプルを無料で購読することもでき、中身をしっかり確認してから定期購読することも可能となっています。
購入するユーザーにも大きなメリットがありますが、提供する出版社側にも多くのメリットがあるサービスです。
出版社が単独で獲得することが難しかった潜在的な読者へのアプローチが容易になります。
また受注から配送までを一括で管理できるので、作業時間・コストの軽減にも繋がるところが一番の魅力です。

 

 

https://www.fujisan.co.jp/guidance/info-about/?link=header 総合案内/Fujisan.co.jp

 

 

富士山マガジンサービスの初値と評価

雑誌のオンライン書店の運営・サービスを行っている富士山マガジンサービスは、2015年7月に東証マザーズ市場に上場しています。
株式公開時の公開価格は2650円で公開株数は206700株、公募株数は50000株でした。

 

 

公開価格2倍以上のスタートとなった。

 

 
売買単位は100株で上場後の初値は6000円と公開価格を2倍以上上回る素晴らしいスタートを切っています。
上場により得た資金は、定期購読者の新規獲得を目的にした広告宣伝費に主に充てられた事でしょう。

 

 

https://minkabu.jp/stock/3138 富士山マガジンサービス/MINKABU

 

 

富士山マガジンサービスの事件

雑誌の定期購読販売、デジタル雑誌販売などを行うオンライン書店のFujisan.co.jpを運営しているのが、株式会社富士山マガジンサービスです。
創業から20年を超え業績を順調に積み重ねていますが、2023年に業務委託先でサイバー攻撃による不正アクセスがあり、個人情報漏洩の可能性があったことがニュースになりました。
海外雑誌の配送業務を紀伊国屋書店に委託しており、紀伊国屋書店が管理運用するサイトに悪意のある第三者からサイバー攻撃を受けています。

 

 

サイバー攻撃のニュースがあった。

 

 
データベースのテーブル情報を取得されたことが判明していますが、個別のデータを取得された形跡は確認されていません。
発生から現在に至るまで顧客の個人情報の漏洩の事実はありませんが、委託先と共にサイバー攻撃への対策を迅速に進めることが発表されました。

 

 

https://www.nikkei.com/nkd/disclosure/tdnr/20231221506480 業務委託先での個人情報等漏えいの可能性に関するお知らせ/日本経済新聞

 

 

富士山マガジンサービスのその後

雑誌の受注・販売を一手に担うオンライン書店サービスで業績を向上させている株式会社富士山マガジンサービスでは、これまでにない新しいコンテンツ販売のプラットフォームとして市場で活躍しています。
出版業界は年々市場が縮小傾向にあり、雑誌の約4割が返品されるような大変厳しい状況です。
ネットの普及により紙媒体離れも一つの要因ですが、雑誌と読者ユーザーとの市場でのアンマッチが一番の要因に挙げられます。

  

  

ネット普及により、紙媒体離れが起こった。

 

 
趣味や好奇心の矛先の多様化がネット普及により大きくなる一方、書店数は全盛時の約半分にまで落ち込むことで雑誌との出会いが減少する状況は長く続いていました。
富士山マガジンサービスが運営するオンライン書店サービスは、出版社と読者を繋げる懸け橋として双方にメリットのあるサービスを展開しています。
デジタル化がますます進むこれからの社会に必要不可欠なサービスの一つです。

 

 

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000190.000007199.html 富士山マガジンサービスが株主優待としてデジタルギフト®を採用/PR TIMES