海外フィンテック最新のテクノロジーについて③lending club

lending clubとは

lending clubとは、アメリカに本社を置く金融企業です。
クラウドファンディングによる融資が受けられます。
個人投資家が出資していることが特長です。

クラウドファンディングによる資産運用

アメリカのサンフランシスコに本社を置き、インターネットを利用して資産運用ができるようになっています。
lending clubは、貸し付け型クラウドファンディングと呼ばれる事業をしています。
個人投資家とお金を必要とする借り手をマッチングさせるために事業を行っています。
クラウドファンディングによる運営のため、店舗を持たず低コストで運営できます。
借り手は消費者金融より低い金利で融資が受けられます。
一方で投資家には銀行よりも高いリターンが提供されます。
2007年からサービスを提供し、2014年には貸付金が約4,000億円以上になっています。
2014年からはIPOの最有力候補としてアメリカ国内から注目されています。

融資を受けるのは難しい

lending clubから融資を受けるには、まず登録しなければなりませんが、受けるのは簡単ではありません。
条件には、アメリカ国民または米国永住者が対象で、18歳以上から登録できます。
アメリカの金融機関に口座を持っていることも必要条件です。
これらの条件を満たせば登録できますが、融資を受けるにはさらに審査に通過する必要があります。
審査では現在の資産や負債などが厳しく審査され、A1~G5までの35段階のランクがつけられます。
ランクによって、金利や手数料の割合が異なります。
実際に融資が受けられるのは、申込者全体の10%以下だと言われています。
借入金額は1,000~35,000ドル、借入期間は3~5年となっています。
審査は日本の消費者金融より厳しいものになっていますが、アメリカでは今後利用者が増えてくると言われています。

lending clubの特長と課題

貸し手は個人投資家の他に、大学の基金などの機関投資家も含まれます。
サービスの効率がよく、リスクもはっきりとしています。
貸し手から見れば個人が銀行のようにお金を貸しているという感覚になり、新しいタイプの財テクとして注目されています。
しかし、貸し手にもリスクがあり、貸し倒れになってしまえばその負担は投資家自身が行うことになります。
クレジットカードの借り換えとして利用する人が多く、ユーザー層に偏りがあります。
もしも経済危機が起これば、大量の貸し倒れが発生する恐れがあります。
そのため、lending clubは今後新たな融資先の開拓をしていかなければなりません。