無料サービスやABテスト、施策と検証を続け成功を収めた企業事例
グロースハック事例4
現在、ネット上のサービスサイトは無数にあり、生き残るためには安易な取り組みや施策では到底不可能な状況になっています。
そんな現代のネット社会で大きな成功を収めているサイトや企業は、グロースハックを上手に取り入れて成果を収めていると考えられます。
成功したサービスの一事例として、まずはレシピサイトとして知らない人はいない、クックパッドのグロースハックについて紹介します。
料理好きの人やグルメな人であれば一度は利用しているであろうクックパッドも、サービス開始当初は会員数の伸び悩みが大きな課題になっていました。
サービスで収益を上げる情報サイトでは、無料会員ばかりが増えても利益には繋がりません。
有料会員の増加に特化した取り組みがサイトの充実にも繋がると考え、有料会員獲得のためのグロースハックに取り組みました。
設定としては、3年で400万人という具体的な数値目標を掲げて、そのために何が必要かを収集したデータから考え出しました。
まずは有料会員になることのメリットを実感してもらうために、有料会員登録後一定の期間は無料で有料会員向けのサービスが受けられるサービスを提供しました。
9月9日をクックの日に指定して、有料会員全員に2ヶ月分の無料クーポンを配布しました。
同様に誕生月の会員には、3ヶ月分の無料クーポンを配布しています。
そしてグロースハックの有効性を確認するために欠かせないA/Bテストを、スマホサイトやメルマガで実施しました。
このような数々の改善策を実施したことで、目標を上回る有料会員の獲得に成功させています。
結果として料理を主に行う主婦層向けの無料サービスの充実が成果を収め、グロースハックの成功事例としては、とても参考になるものになったと言われています。
グロースハック事例5
今の時代は、飲食店探し・ツアー探し・商品探しなど、あらゆることで口コミの情報を参考にする人が増えていると言われています。
口コミ情報のサイトとして世界最大とも言われるYelpも、グロースハックによってサービスの拡大に成功をしています。
日本ではあまりなじみがありませんが、世界中で約1億4000万人ものユーザーが登録をしています。
Yelpも他のサービスサイト同様に、サービス開始当初は同じようなサービスのサイトと差別化が図れず、成長を阻んでいました。
この状況を打破するためにYelpが利用したのがデータの分析でした。
Yelp自らのユーザーデータを詳細に分析した結果レビュー機能を活用しているユーザーが多いことを発見しました。
この段階ではYelpのレビュー機能はそれほど際立ったものではなかったにも関わらず、その利用者が多いことに目を付け、レビュー機能を全面に押し出すよう実験的に行ったところ、ユーザーの反応がとても良好で、この取り組みがユーザー獲得に繋がると考えました。
そこでお店や業者の紹介を友人同士で尋ねるようなスタイルから、口コミサービスに特化した形へとスタイルを変更しています。
そして多くのレビューを掲載したり、ユーザー間で頻繁にコミュニケーションを行っているようなヘビーユーザーを、Yelpエリートとして承認する仕組みを取り入れ、ヘビーユーザーに称号を与えることで承認欲求を刺激する改善も行いました。
その結果、口コミ数・ユーザー数の大幅拡大に繋がり、世界有数の口コミサイトにまで上り詰めることができたのでしょう。
Yelpのグロースハックも自サイトのユーザーデータを分析し、成功の要素を発見して改善を進めたことが、成功に繋がった事例として挙げられるまでになったと考えられます。
グロースハック事例6
Webサービスのグロースハックの成功事例は色々とありますが、最近注目を集めている自動車配車サービスのuber(ウーバー)もグロースハックによって成功しています。
uberは、アメリカを中心に世界中で、そのサービスが利用されています。
日本ではまだまだ本格的に普及せず認知度は今一つですが、アメリカではカリフォルニア州だけでも約15万人のドライバーが登録され、かなりの規模になっていると推察できます。
この州だけでも約400億円の経済効果があり、アメリカでは必要不可欠なサービスの一つとなっています。
このuberもグロースハックにより、ユーザー数を拡大したサービスで利用者が知り合いなどを紹介することで、乗車無料のクレジットが双方にもらえるサービスで成功を収めました。
uberの登録ユーザーが新規ユーザーを紹介したときに、新規登録したユーザーと紹介したユーザーの双方に、20ドル分(日本円で約2200円)の無料乗車クレジットが受けられるサービスです。
20ドルの価値が既存のユーザーにとって大きなものになり、必然的にユーザーの数を増やすことに繋がると考えて取り入れられました。
この取り組みも、利用したユーザーからの口コミ・アンケートのデータを元に、グロースハックして考えられたものです。
ユーザー獲得のコストを会員獲得後の僅か1ヶ月で回収できるという、極めて優秀なグロースハックの成功事例となりました。